イベントレポート|6/21開催4th Anniversary 子どもとの優しい間にあふれるひらかれたweの社会にむけて

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4th Anniversary Event 「子どもとの優しい間にあふれるひらかれたWeの社会にむけて」を開催しました

6月22日で4周年を迎えたPIECES。代表の小澤、理事の斎・青木のほか新たに就任した理事・監事の4名も加え総勢7名でANB TOKYO_東京アートアクセラレーションにてトークセッションを行いました。

昨今の社会情勢を受けて、オンラインでの開催。登壇者は一箇所から、ご参加の皆さんにはオンラインで配信に参加していただきました。※トーク中はマスクを着用し、細心の注意を払い実施いたしました。

理事・監事メンバー(左から、青木・小野田・荻原・小澤・長田・佐藤・斎)

理事・監事メンバー(左から、青木・小野田・荻原・小澤・長田・佐藤・斎)

当日のタイムライン 

①about PIECES
②新理事・監事のご紹介
③トークセッション「ひらかれたweの社会に向けて」

(イベントレポートをぎゅっとまとめたスケッチノートが最下部にあります)

多くの人と歩んできたPIECESの4年間

6月22日に法人設立4周年を迎えたPIECES。2018年には東京都から認定を受け、認定NPO法人になりました。「about PIECES」のコーナーでは、代表の小澤、理事の斎と青木がこの4年間を振り返りました。

まずは事務局長の斎より孤立の現状の話から。

人が孤立してしまう背景にあるのは、人に頼ることはとても難しく、それは自分の現状を認識し、具体的に相談する相手の顔が浮かぶ、そういったハードルを乗り越えて初めて人に頼ることができるからです。

PIECESは設立以来、孤立の解消も含め取り組むべき課題に対し複数の拠点で活動を行ってきました。古民家や体育館、シェアオフィスなどさまざまな場所で子どもたち、社会人いろんな人たちと活動してきました。それは子どもにとって親でも先生でもない大人たち=市民との関わりというのを意識してきたからです。PIECESの活動から生まれた育成プログラムを終えたメンバーが地域の中で活動するようになったりもしました。

Citizenship for Childrenプログラム(旧:コミュニティユースワーカー育成プログラム)では4年間で60名のプログラム修了者が出ました。昨年より水戸地域で実施し、今後は全国に展開していく計画です。

この4年間、多くの寄付者の存在に支えられてきました。今では毎月の寄付者が約180名。企業・法人からの寄付が25社といった状況まで来ることができました。引き続きご支援のほどよろしくお願いします。


続いて代表の小澤より、これまでの活動を通じて思いいたった「間(ま)」、市民性の醸成について。

それぞれが良い関係で共存できる状態、例えばしんどくなっても誰かと支え合える、よい循環が生まれていく関係。それこそがわたしたちの描くひらかれたweの社会と言えるものです。

ひらかれたweの社会が生まれるために、すでに私たちは相互に影響しあい、働きかけあっている事を見つめ、受け取って、自分の手元から社会を生み出していくプロセスが必要だと思っています。わたしはわたしだけで存在しているのではありません。ひらかれたweの感覚を大事にできる社会にしていきたいのです。

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この社会で起きていること、例えば貧困や虐待、いじめなど様々な問題はわたしたちと無関係ではありません。問題の要因は、特定の何か一つに起因するものではありません。だから、社会が育まれていくためには、わたしたち一人一人が手元から社会に関わっていくことが大切です。

今回新しく理事・監事をお迎えしたのは、思い描いている未来を実現するため、これからのPIECESをつくるためです。

ひらかれたweの社会をつくる私たちに必要な視点が3つあります。

・みつめる    ― 私たちが生きる世界をありのままに見ること。

・うけとる    ― わたしたちの周りでおこっていることをありのままに受け取ること。

・はたらきかける ― 自分たちの手で社会に対して働きかけていくこと。

このような考え方を持つことが、やさしい間の生む世界をつくることや市民性の醸成に繋がっていきます。それぞれが自分の手元から社会に働きかけることができるのです。

PIECESが願っている世界観をつくってくれる人たちを”まきば”と総称しています。生態系のようにいろんな人たちそれぞれが大事にするものを起点に、ひらかれたweの社会をつくるために取組んでいる。そんなイメージを持っています。


次は、そんなひらかれたweの社会を目指しPIECESが行う事業について、理事の青木からご説明しました。

学びと実践とリフレクションのコースについて今年はオンラインで実施するものを新たに設けました。また、地域の中で新しいことを始めたいという方のために、プロジェクトを立ち上げるコースもつくりました。さらに今年は茨城県の水戸や、奈良の大和高田の各地域のNPOと協働して展開することが決定しています。

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その他にも、5月にクラウドファンディングを実施した、頼れる先のない妊婦さんのための project HOMEや、地域の子どもたちと関わる市民性醸成プログラムCitizenship for Children をより発展させたプロジェクトを都内で実施する取組みも行うことが決まっています。この2つはどちらも他の団体と協働して展開していきます。

さらに子ども研究員、一般社団法人Whole Universe 、Refram Labメンバーとともに代表の小澤が取り組むアートプロジェクト「イマーシブプロジェクト」も始動しています。これは時間も空間も超えた様々なものと共にあるひらかれたweの社会とは何かを考え、体験していくものです。今年は「ミエナイモノとあそぶ」をテーマに、アーティスト菅野創さんの開発したLasermice(レーザーマイス)という群ロボットを通して新しい生命を体験するなどの取り組みをはじめています。そしてPEACE for PIECE、寄付者と共に始める取組みの準備を進めています。


後半は、新しく理事・監事に就任された4名の方の自己紹介とお話がありました。

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まずは監事の長田さんから(長田さんの紹介noteはこちら)

長田:本業を通じて中小企業の支援をする中で、過剰な利益追求の姿勢に疑問を抱くことが何度もありました。GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)の存在が特徴的なように企業セクターが過度に富や情報を占有する事態に対しては、ソーシャル領域の発展が大事だとも考えるようになりました。ですから、その領域のプレイヤーが育つことが大事だと思っていますし、そういう気持ちで支援をしています。

 

続いては、新理事に就任された荻原さんから(荻原さんの紹介noteはこちら

荻原:以前お話しした際に聞いた “やさしい間” というキーワードが腑に落ちたことをよく覚えています。子どもの支援をする団体は多くありますが、PIECESはその課題に”間”というキーワードでアプローチしているのがとてもいいなと。また“すばらしいわかりづらさ”があるのもPIECESの特色と言えるでしょう。社会は複雑であり、わかりづらい。そこを敢えて単純化してしまうと、こぼれ落ちてしまうこともたくさんあります。単純化することで影響力を及ぼそうとする例も見られるのですが、それは好ましくないんじゃないかと。ですから、わたしはPIECESの“すばらしいわかりづらさ“を高く評価しています。

 

3番目は、新監事 佐藤暁子さん(佐藤さんの紹介noteはこちら

 佐藤:何でも問題があるとわかりやすくしなければならない風潮に違和感を持っています。社会は複雑で簡単にできない部分があるので、それをありのままに見ることが大切ですね。わたしの専門であるビジネスと人権の文脈で感じた違和感についてお話しすると、企業の担当者も一市民であり、一消費者である。けれども、ビジネスの場で話をするときは、なぜかその側面がなくなって ”企業の人” になってしまい、「自分と社会とのつながりがなくなってしまう。このつながりを取り戻すために」、ひらかれたweの考え方が生きてくるんです。ひらかれたweの考え方が自然に広がると良い社会になっていくんじゃないかという期待があり、そのアプローチにワクワクしています。

  

最後は理事に就任された小野田さんから(小野田さんの紹介noteはこちら

小野田:今日を迎えるにあたって、全てが互いの内外で影響し合い、変化し続けているというPIECESの世界観を、皆さんにわかりやすく伝えられる言葉はないかなと考えていて、そこで思い浮かんだのが、“包みつつ、包まれている” という言葉。

年輪気候学という学問領域があるんですが、樹は外の環境を年輪という形で自分の内に閉じ込めながら大きくなっていく。樹にとって環境は外のものであり、同時に内のものでもある。そこには、包みつつ、包まれているという一見矛盾しているようで実は一体の関係があって、同じように、いわゆる支援者と被支援者と言われるような関係性においても、実はお互いに包み包まれという関係にある。

社会的事業の役割について、課題解決なのか、価値創造なのかといった二項対立の世界観だけで語ることは必ずしも適切ではなくて、「私」と「社会」は密接不可分、「私」の意識、手元から今この瞬間「社会」が生まれている、同時に、「社会」からの影響が「私」に内在化されていく、年輪のように。そこにわたしたちが気が付くことで、少しずつ一人ひとりの所作が変わり、誰かにやさしくするといった変化が社会の可能性をひらくことにつながっていくのではないか。そう思っています。

各人とも駆け足でのトークでしたが、この4年間の取組み、そしてこれからの取組みについてのここまでの話で、すでに予定時間を使い切ってしまいました。まだまだ話し足りない理事や監事の様子を見て、これからのPIECESはますます目が離せない、そんな思いを抱きました。

参加者のみなさんで、PIECESの「P」をつくった集合写真

参加者のみなさんで、PIECESの「P」をつくった集合写真

オンラインではありましたが、共に4周年という節目の時間をつくってくださりありがとうございました。
日本各地、世界中から参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました!

みなさまからいただいたPIECESへの応援メッセージ

みなさまからいただいたPIECESへの応援メッセージ

スケッチノート by 坂本紫織 (PIECESプロボノメンバー)

スケッチノート by 坂本紫織 (PIECESプロボノメンバー)


7/31まで!
あなたも子どもが孤立しない未来をつくるピースに
PIECESメイト100人募集寄付キャンペーン2020|#ひろがれPIECES

このアニバーサリーイベントをキックオフに月額寄付者(PIECESメイト)+100人を目指すキャンペーンを行なっています。
▶︎ https://www.pieces.tokyo/campaign2020

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この機会に共に優しい間を紡ぐ仲間「PIECESメイト」になっていただけると嬉しく思います。

5年目を迎えたPIECES。これからも引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。