イベントレポート

「子どもとの関わりをふりかえる 【リフレクション体験基礎編】」をスタートしました!

PIECESでは、子どもたちの生きる地域に「信頼できる市民」を増やしたいという想いから、活動を行なっています。そして子どもにとっても自分にとっても心地よい関わりを生むために「リフレクション」という営みを大切にしています。

今回の講座では、5名の方に市民性醸成プログラムCitizenship for Children(CforC)プログラムの大切なエッセンス「リフレクションワーク」を体験していただきました。

PIECESの活動紹介、そしてリフレクションの説明をした後、参加者お一人お一人に子どもや他者との関わりで「ちょっとモヤモヤしたな」「なんでああなっちゃったんだろう」というような場面を思い出していただきました。そのエピソードをもとに、出来事の背景に想いを馳せる問いを投げかけ合うペアセッションを二人一組で行いました。

毎日忙しなく過ぎていってしまいますが、子どもや他者との関わりを少し立ち止まって振り返り、相手の言動や背景にある考えや願いに想いを馳せ、「自分が大切にしたいこと」はなんだったのか、「自分の願い」はどのようなことなのか、それぞれが立ち止まってみつめる時間を過ごしました。

参加者の声

・相手の気持ちを想像したり、自分の気持ちや感情に焦点を当て、相手も自分の気持ちもないがしろにしない、尊重することの大切さに気づかされました。

・自分の価値観を再認識し、またペアーの相手の思考・行動からも学ぶべきところをたくさん発見できた

・ペアの方と少し違った価値観を持っていることが印象的でした。だからこそ新しい発見や、自分もこうありたいなと思い、自分の成長にもつながる時間だったなと思います。

PIECESでは今後も定期的に「リフレクション体験講座」を開催予定です。ご関心ございましたらぜひご参加ください。


CforC動画コース冬期、参加者募集中!

子どもと関わる実践者の講義や質疑応答の様子などをオンデマンドで視聴する「動画コース冬期」の参加者を募集しています。

【募集期間】:10/18~11/14
【こんな方にオススメ】
 ・普段から子どもに関わる活動や子育てをしており、自身の関わり方に迷うことがある
 ・すきま時間を活用して、子どもに関わる専門職の講義を聞きたい
 ・子どもに関する活動経験や予定はないが、子どもを取り巻く環境に関心を持ち、自分にも何かできることがないかと考えている

自分の気持ちを大切にしながら、目の前にいる子どもたちとの関わりに良い変化をもたらしたい。CforCは、そんな思いに応えるプログラムです。ぜひ一緒に学びませんか。

▼詳細や申し込みはこちら
https://peatix.com/event/4162541/


研修レポート|【ピジョンランド府中さま】子どもの権利に関する研修

ピジョンランド府中さまにて、子どもの権利に関する研修を実施しました

ピジョンハーツ株式会社さまが運営する保育園「ピジョンランド府中」にて、子どもの権利に関する研修を実施しました。
ピジョンランド府中では時代に合わせた保育の向上を目指して、毎年職員研修に取り組まれているそうです。その中でも今年は「子どもの人権」について、1年間かけて職員で学びを深めていると伺いました。その一環として、今回は「子どもの権利」についてPIECESの職員からピジョンランド府中で勤務される職員さんに向けて、お話をさせていただきました。

「子どもの権利条約とは」といった歴史や概要のお話から、実際に暮らしや保育の中で子どもの権利を尊重するとはどういうことか、具体的な事例をもとに共に考えを深めました。また「子どもの権利」の視点だけではなく、子どもや関わる大人の行動の背景にある「願い」に目を向けることの大切さにも触れ、子どもたちとの日々の関わりを立ち止まって見つめ直す時間をともに過ごさせていただきました。

参加者の声

・「子どもの権利」のメガネで見てみると、大人が子どもの権利を侵害しているかもしれない。という話しを聞き、考えさせられました。

・子どもの権利を大切にすることも大切だが、大人も大切にしないといけないと言っていたのが、印象的でした。自分を大切にすることにもつながってくる「子どもの権利」。子どもを一人の人として見つめ、子どもの声を聞く。時間に追われてしまう大人も、もっと子どもの声を聞いて保育をしたいと思いました

・普段保育の中で、子どもの権利を尊重するのは難しいこともあると思っていたが、子どもの言うことを全部聞く、ということではなく保育者側の願いも含めて、一番良いことを探していく、考えていくということが子どもの権利を尊重するということになると分かった。

・子ども一人ひとりが持っている権利は、大人と同じこと。子どもも1市民としての関わりが大切であること。受講して最も大人として大切にしなければならないことが分かった。

・子どもの権利を大切にするには、お互いの権利を尊重するということを意識し、子ども同士の関わりはもちろん、自分自身と子どもの関わりに反映させていけたらと思う。

子どもの願いをみつめる -子どもの権利の視点から-
日時:2024年10月12日(土)
主催:ピジョンランド府中
講師:矢部杏奈(PIECESスタッフ)

「私たちの法人でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。


【イベントレポート】クラファン支援者限定Thanks Partyを開催しました!

2024年7月10日~8月31日の期間で挑戦していたPIECESのクラウドファンディング「子どもたちの生きる地域に、信頼できる他者を増やしたい」の達成を記念して、2024年10月5日(土)に東京都文京区にあるPIECESが入居しているシェアオフィスにて、クラウドファンディング支援者限定サンクスパーティーを開催しました!

お子さま連れで来てくださった方もいて、賑やかで楽しい時間になりました!

お天気が安定しない1日でしたが、福島や長野、大阪など遠方からの参加者を含め、30名以上の方にご参加いただきました。お足元の悪い中、ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!

サンクスパーティーでは、改めて代表の斎からPIECESの活動についてご紹介したほか、参加者のみなさまが繋がり、交流し合う豊か時間を過ごすことができました。
会の最後に呼びかけた「参加者からの告知タイム」は、みなさんの多様で豊かな活動を共有し合う、とてもワクワクする時間になりました!

代表の斎からPIECESの活動をじっくりお話しました。

参加者同士でチェックイン。どのグループも大盛り上がりでした!

参加者の声

みなさんのあたたかな雰囲気を肌で感じられて、参加して良かったです(^^)
・PIECESの思いに共感する仲間たちが集まっていて、この場から優しい間を感じることができました。この間をもっと多くの人たちと共有していきたいと思いました!
・いろいろな人とお話しすることができて、勇気を出して参加して良かったと思いました!

ご参加いただいたみなさま、そして今回は参加できなくともお気持ちを寄せてくださったみなさま、本当にありがとうございました。

今後もPIECESはたくさんの方々とともに歩みを進めていきたいと思っております。これからもどうぞよろしくお願いします!


PIECESでは一緒に活動を耕してくださるPIECESメイト(継続寄付者)を募集しています。

寄付者限定オンラインスペース「Piece for Peace」にもご参加いただけます!みなさまのご参加をお待ちしております。

「わたしの中にある市民性 - PIECES活動紹介&ワークショップ-」をスタートしました!

PIECESでは、子どもたちの生きる地域に「信頼できる市民」を増やしたいという想いから、これまで活動を行なってきました。私たちは一人ひとりの手元から紡がれていく「市民性」に着目しています。

今回、PIECESの活動紹介と、私たちの暮らしの中にある「市民性」について考える参加型ワークショップをあわせた「わたしの中にある市民性」を9月12日・25日に開催し、2日間で16名の方にご参加頂きました。

市民性は特別な人や特別な出来事にあるのではなく、毎日の何気ない風景の中にあります。そのことをお伝えし、参加者一人ひとりが日常の中で出会った市民性を見つめ直しました。

自分が住むまちや地域で起きたこと、ご近所さんとの何気ない会話、地域の人も一緒に子育てを見守ってくれている話、地元のお祭りに参加して気付いた自分の想いなど、少人数のグループに分かれてご自身がみつけた「市民性」を語り、感想共有を行いました。

今回ご参加頂いた方に「やさしさのむしめがねBOOK」をPDFでお配りしながら、市民性についてご紹介しました。

参加者の声

・自分の「あり方」について、改めて考えたり振り返ったりする機会になった。

・はじめての参加でしたが、とてもあたたかい雰囲気のなかで、ワークを通じて市民性について考えることができました。

・市民性というのはそんなにかたいものではなく、ほんのちょっと勇気を出すことなのかな、と思いました。

・やさしさのむしめがねや、グループワークで、小さな幸せが地域に溢れていることを改めて感じることができました!

・対話のグラウンドルールに表されているような温かな場が心地よかったです


今後も「わたしの中にある市民性ー PIECES活動紹介&ワークショップ ー」を開催予定です。ご関心ございましたらぜひご参加ください。

(執筆者:佐藤麻衣)




研修レポート|【NPO法人 よこはま地域福祉研究センター様】横浜市地域ケアプラザコーディネーター共通研修

横浜市地域ケアプラザコーディネーター共通研修を実施しました

特定非営利活動法人よこはま地域福祉研究センターが主催する、地域ケアプラザのコーディネーター向けの研修が開催され、代表の斎が「共生社会×市民性」に関するテーマで講演・グループワークを交えたセッションを実施しました。

地域ケアプラザは、高齢者、子ども、障害のある人など誰もが地域で安心して暮らせるよう、身近な福祉・保健の拠点としてさまざまな取組を行っている、横浜市独自の施設。
当日は、主に子ども・若者を取り巻く「孤立」の現状や支援課題、それに対してまちの中で「専門性」だけでなく「市民性」が発揮されることの意味や可能性についてお伝えし、ケアプラザやコーディネーターという立場での、まちの人たちや子どもたちの関わりについて共に考える時間となりました。

今後も、一市民という立場から考える市民性だけでなく、支援者や専門職の人たちにとっての「専門性」と「市民性」について、学び合い、深め合う機会を作っていければと思っています。(執筆:斎)

参加者の声

・制度的な事より気持ちや思いもプラスした行動のことを大切にする気持ち。役割や立場を超えて相手を思いやれる姿勢。専門性(支援)の立場だけでなく、市民性(関り)も大切にしながら地域と進めると良いと思う。

・「何をするか」ではなく「どうあるか」という自身の在り方を考える機会となりました。

・市民性を具体的に言語化するのが難しかったが、コーディネーターという職種は専門性も必要だが市民性を育み生かすことが地域住民との関係づくりにつながるという気づきを得ることができた。

・専門性、知識がないと...と思い込んでいたような気がしていましたが自分だからこそ地域に近い立場だからこそ活かせる特性があり大事にしながら業務や活動に関わっていきたいと思いました。

共生社会をめざすためにー子ども・若者への理解を深めるー
日時:2024年8月2日(金)
主催:NPO法人 よこはま地域福祉研究センター
講師:斎典道(代表理事)

「私たちの地域でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。

イベントレポート|「代表の継承、そしてこれから」を開催しました!

設立から8年、そして代表継承という大きな節目を迎えるにあたって、これまでの軌跡と感謝、そしてこれからの展望をお伝えする特別イベントを日本橋にあるアステラス製薬株式会社様の会場をお借りして開催しました。

当日はオンライン47名、会場参加者78名の計125名の方にご参加いただきました。ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

PIECESを支えてくださっている皆さまへに感謝をするとともに、代表継承という特別な機会に立ち会っていただきました。

第一部のトークセッションでは、まず最初に「創業メンバーが語る!PIECESのはじまり」というテーマでトークセッションを行いました。創業時のメンバーである青木翔子さん(PIECES元理事)、荒井佑介さん(PIECES元理事、NPO法人サンカクシャ代表理事)、小澤いぶき(PIECES代表理事)、斎典道(PIECES理事/事務局長)の4人で、PIECESの創業した頃を思い出しながら対談しました。当時それぞれが抱えていた想いや葛藤、迷いなどを一人ひとりが語る貴重な機会になりました。

そして次に「代表の継承、そしてこれから」というテーマで、小澤いぶきと斎典道が約2年間にわたるトランジションのプロセスに際して2人がそれぞれどのような不安や葛藤を抱えていたのか、代表を継承するという決断をするまでに至った想いなどをお話しました。

最後にこれからのPIECESについて斎から、小澤から自身がこれから取り組んでいく活動について発表を行い、第一部のトークセッションは終了となりました。

第二部の交流会では、第一部から打って変わり、飲み物とお菓子を手に取りながら会場参加の皆様と交流を行いました。久しぶりに会って懐かしむ場面や、斎やスタッフに応援の言葉を送ってくださる場面など、約1時間にわたり盛り上がりました。そして斎と小澤、それぞれから言葉を述べ、3時間に渡るイベントは幕を閉じました。

ご参加いただいたみなさま、そして今回は参加できなくともお気持ちを寄せてくださったみなさま、本当にありがとうございました!

法人設立から8年。 さまざまな想いや葛藤を抱え、乗り越え、代表の継承という節目を皆さまと共に過ごせたことを心から感謝しています。

PIECESはこれからも、関わる人々の想いや願いを大切に、優しい間を育んでいきます。 これからもよろしくお願いいたします。


当日、会場を華やかにしてくれた風船は、PIECESメイト(継続寄付者)の有志メンバーが準備をしてくれました!
PIECESメイトのみなさま、ありがとうございました!

事業報告イベントを開催しました|CforCコンソーシアムレポート

子どもの日常を支える市民向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」で大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたCforCコンソーシアム。

5月31日に、子どもの孤立を防ぐための協力・共創プロジェクト『CforCコンソーシアム』の事業報告イベントをオンラインで開催しました。本イベントでは、これまでの活動を振り返り、立ち上げからおよそ1年が経過したプロジェクトの現在地と、育まれている協働の取組の報告を目的に実施しました。

冒頭、プロジェクトリーダーであるPIECESの斎よりプロジェクト立ち上げの背景や概要と共に、具体的な協働事例を交えてこの1年間の取組の報告を行いました。立ち上げ1年目のプロジェクトということもあり、主には「体制つくり」をテーマに掲げ、参画いただいた7団体と共に少しずつ前進してきた1年だったと振り返りました。

また、推進する中で、様々なフィールドで専門性と市民性のどちらも求められることをあらためて実感したことや、今後の課題にサステナブルなプロジェクト運営が重要であると述べました。

後半パートでは、CforCコンソーシアムに参画する一般社団法人We are Buddies(以下、WAB)の加藤愛梨さん、さきちゃんち運営委員会の亀山恒夫さんと共にトークセッションを実施しました。様々な話題が繰り広げられていく中で、加藤さんからは、WABとCforCの類似点の1つに、子ども(相手)の気持ちや心に寄り添うだけでなく、自分自身の気持ちも大切にし、フラットな関係を築くことの重要性を挙げました。また、市民性についても言及し、市民性を発揮する上で、それは自分の中にある「余剰」を差し出すことであり、「余り」であるからこそ無理なく発揮することできるのではないかとお話いただきました。

亀山さんからは、CforCプログラムで取組んでいる「リフレクション(体験の振り返り)」を如何にして日常生活の中に組み込んでいけるようにできるか、その大切さと習慣化していくことの難しさについて言及いただきました。

まずは1年目の節目として、本プロジェクトの現在地の報告を終えることができました。

そして2年目となる2024年は、これまで大切に育んできたものを徐々に外側へと広げ、子どもの孤立を防ぐための新たな協力・共創を生み出していけるよう取組んでいきます。

CforCコンソーシアムとつながりませんか?

◆CforCコンソーシアムとは

PIECESでは「市民性の醸成」を掲げて、子どもの日常を支える市民や非専門職の支援者向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」を運営しています。CforCコンソーシアムは、CforCで大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたコンソーシアムです。

本コンソーシアム事業では、公益財団法人トヨタ財団より3年間で約1,800万円の資金助成をいただいてます。

本プロジェクトにご関心のある方はぜひお問い合わせください。

(執筆:CforCコンソーシアム推進担当 村山 裕紀)

実践会議を開催しました|CforCレポート

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するオンラインプログラム Citizenship for Children 2023

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するオンラインプログラムです。

2023年8月から開始したCforCプログラム2023は、PIECESメイトをはじめとするたくさんの方々に支えられ、2024年1月末をもって無事終了し、現在は地域で実践的なアクションを行う「実践コース」に進んでいます。

実践コースでは、実践者なりの優しい間を地域で実践していく第一歩を踏み出すために、研修・対話を通じて伴走しています。自分の願いと届けたい相手の願いの重なるところにまなざしを向けながら、5月のGWに場をひらくためのステップを歩んでいます。


実践会議の様子

2024年4月13日に実践会議を開催、実践者5名がそれぞれのアクションプランを発表し、ゲストとの対話を通じてアクションプランをブラッシュアップしていく機会となりました。

実践者のみなさんとアクションプランのタイトル

◆米倉里美さん:ホッとできる集会所@福岡の自宅&カフェ

◆黒川瞭太さん:交流が生まれるフリー駄弁り場@東京・なにかし堂(5/6(月)13:00ー19:00に実施予定)

◆村上弥耶子さん:社会と私の"いい”を見直すダイアログ@東京

◆稲葉里美さん:フラワーバンク~子どもと地域が花で繋がる仕組み作り~@新潟

◆奥田弘美さん:自分の悩みや思いを安心して表現できる対話の場@滋賀


ゲストのみなさん

◆神林俊一さん:一般社団法人プレーワーカーズ 理事/一般社団法人TOKYOPLAY/世田谷区 外遊び推進員

◆守本陽一さん:一般社団法人ケアと暮らしの編集社代表理事/医師

◆田中元子さん:株式会社グランドレベル代表取締役社長

◆永田夏来さん:兵庫教育大學 准教授(専門:家族社会学)

発表と対話~稲葉さんの事例から~

フラワーバンク~子どもと地域が花で繋がる仕組み作り~@新潟
私は花が大好きで花で何かしたいと思い中学校の教室に入れない生徒向けのフラワーアレンジメントワークショップをはじめました。そのワークショップで使う花を地域から集められないかと考え、フラワーバンクという花が集まる仕組みを作りました。

子どもたちは花を使って自分を表現できます、また、大人は花を提供することで誰かの役に立っているという思いになります。子どもにとって花を提供してくれる大人が地域にいることを知り、地域の大人にとっても子供たちの不登校などの現状を知り理解するきっかけになります。

このアクションを通して花っていいねと思う人たちが増えてくれてら嬉しいです。そして自分のやりたいことが誰かのお役に立てていたら幸いです。<一部抜粋>

ゲストからのコメント(一部抜粋)

◆田中元子さん

こどもたちのためになるかな?って迷い、自身に疑いを持ちながら、迷いと変態ぶりをどっちももっているのが素晴らしい。どっちかだけではダメ。だれかの役に立ちたい人も、自分を疑い迷うことがないとコミュニケーションというのは一方的になる。

屋台でも、一坪、一箱、一輪からやってみて次が始まるので、ふくらむことをお楽しみに。目の前の濃度が薄くて大きく手をひろげても、それはさとみさんにとって嘘っぱち。さとみさんはどんな規模であっても等しく尊いことをすると思う。さとみさんにとって手応えがあることが一番の成功。

◆守本陽一さん

僕も「本が好き」で図書館をつくったけど、でもそれによって、来れない人もいるんじゃないだろうかと、これでいいのかという思いを持ち続けて運営してきた。やっぱり思っているような人が来なかったなあとか、上手くいかなかったなという時に、辞めちゃうのではなく「じゃあ屋台の方に戻ってみよう」とか、一回撤退してみるもあり。

今の自分と地域社会とのバランスをみつけることが一番大事だと思う。大きければいいというものでなく、やめずに戻ってみたり、違うバランスを模索する。

実践会議の最後にゲストのみなさんからエール

神林俊一さん

皆さん楽しそうな企画なので、まずはやってもらって。苦労してもらったら苦労してもらっただけそれで楽しいと思うので。ダメっていう人っていないと思いますし、CforCのメンバーっていう手伝ってくれたりアイディアくれたりするメンバーも皆さんつながっているので、めちゃくちゃ贅沢な場だから失敗しても怖くないなって気持ちでどんどんやってください。
僕も悩みながらやっているんですけど、その場で悩むっていうのを結構僕楽しんでいるので。悩みながらも「やっちゃえ精神」で頑張ってほしいなと思います。

守本陽一さん

PDCAだとどんどんアクションが縮小していっちゃうんですけど、AR循環といって、興味持ってアクションしてリフレクションするっていうのがおすすめです。わくわくしてやっていくうちに、ひいては面白い人たちが面白い人を集めていきますし、素敵な場になっていくんじゃないかなと思うので。「わくわくドライブ」でやっていくのが結局一番大事かなと思います。素敵なお話ありがとうございました。

永田夏来さん

居心地のよい場をつくるためには、まずは自分が居心地が良くないと辛いと思うんですよ。居心地がいい場所創りたい、楽しいことやりたい、人と繋がりたい、っていうことが目的になっている人がいるけど、やっぱり自分の中にそういう雰囲気が入っているっていうことが大事なのかなっていうところをもう一回確認できるともっと伝わりやすくなるのかなって思いました。
皆さんの成果が聞ける機会があるといいなと思ってます。ありがとうございました。

田中元子さん

「誰かのため業界」でありがちなのが、正しいことと楽しいことがごっちゃになっちゃうこと。ありがとうの数が多いかより、あなたが楽しいかどうかの方が、正直だと思う。あなたが楽しいこと、あなたにとって正直なことをして生きてほしいと思っています。
即興演劇の唯一のルールが、「Yes,and…」。思い通りにならないことが起きたらおらワクワクしてきたぞって思って、楽しく進んでみてください。

今回の実践会議はゲストの方だけでなく、CforC修了生やまきば(プロボノ)メンバーも参加し、実践者へのエールや情報共有のコメントが数多く寄せられました。

実践者の方からは、「初めての貴重な体験でした。一晩考えて、色々気付くことができました。昨日のこと(ゲストの前で発表したこと)も私にとっては挑戦で、挑戦して良かったです☺」というコメントをいただくなど、今後の実践への後押しとなる機会になりました。

メイトの皆さんをはじめとしたPIECESに心を寄せ関わってくださる皆さんのおかげで、今年もまた優しい間が広がろうとしています。今後とも応援お願いします。

(執筆:西角綾夏、鈴木唯加)

PIECESメイトの話を聞き、新たな出会いと繋がりを楽しむ場「PIECESメイトトーク」を開催しています|PforPレポート

「PIECESの他の寄付者のことを知りたい」というPIECESメイト(継続寄付者)の声をもとに「人」にフォーカスして、自身の仕事や取り組み、人生についてゲストの10分間のフリートークを通じて、新たな出会いと繋がりを楽しむ場「PIECESメイトトーク」を企画しています。2023年9月からスタートし、毎月開催しています。

2023年9月からスタート!

2023年9月から始まったPIECESメイトトーク。2024年3月までに都内で7回、京都で1回開催しました。述べ144名の方にご参加頂き、ゲストと参加者の新たな交流が生まれています。
メイトの方だけでなく、会場に関わりのある方、ゲストのご友人が参加してくださったり、輪が広がっていくのを感じています。

会場探しや日程の調整、当日の司会進行などを含め、イベントの企画・運営はPIECESメイトを中心に行っています。毎回2名のPIECESメイトがゲストとして登壇し、ご自身の活動や取り組んでいることなどを10分程度お話頂いています。
ゲストスピーカーを囲んでの対話・交流タイム。ゲストから更にじっくり話を聞いたり、参加者一人ひとりがその場で感じていることを共有する時間を過ごしています。

参加者からの声

  • 普段自分の周りにはいない人のお話を聞けるのは、とても刺激的です。みなさんとお話しする機会も嬉しいです。

  • よりよい社会をつくりたいという皆さんとつながれるのがありがたいです。

  • 自分が今まで考えてこなかったことを考える機会になった。

  • ピーシーズの周りにいる方々の顔が見えて、思いがつながる時間にすごく心があたたかくなりました。

  • 知らなかったことをたくさん知れて楽しかったです。自分自身の生き方を見つめるきっかけになりました。

運営メンバーからメッセージ

りょうさん(PIECESメイト・プロボノメンバー)

  • メイトトークを通じて、多くの方と交流ができていることをとても嬉しく思っています。この繋がりをきっかけに市民性の輪がさらに広がっていくことを期待しています。2024年度も新しい企画を準備中ですので楽しみにしていてください!

はせぴょんさん(PIECESメイト・プロボノメンバー)

  • オンラインイベントではあまり交流できなかったのですが、こういった形で沢山のメイトの方とお会いしてお話しできて、コミュニティが深まり広がる実感を持っています。もっと多くのメイトと交流していきたいので、ご参加をお待ちしております!

PIECESメイトトークはPIECESメイト(継続寄付者)でなくてもご参加頂けます。
様々な方と交流する機会となっていますので、PIECESに関わる方と知り合ってみたい!いろいろな活動をする方々と話したい!という方はぜひご参加ください!



寄付者限定のオンラインスペースPiece for Peace(PforP)のご案内

PforPは、PIECESにご寄付頂いているみなさまが、社会も自分もwell-beingになることを目指して、イベント参加や寄付者同士で交流できるオンラインコミュニティです(詳細はこちら)。まだ入っていない!という方は、お気軽にお問い合わせください。

また、これから寄付してくださる方には、寄付後にPforP加入の案内をお送りいたしますので、この機会にぜひご検討ください(※単発寄付者の方も、期間限定でPforPに参加いただけます)。

みなさんと市民性醸成の道を一緒に歩んでいくことを楽しみにしています!


4月のPIECESメイトトークのご案内

2024年4月はPIECESメイトトークを企画・運営しているPIECESメイトでプロボノメンバーのりょうさん、はせぴょんさんをお招きして昨年お引っ越しした新PIECESオフィスで開催します。


日時:2024年4月26日(金)19:30-21:30
会場:PIECESオフィス
住所:〒113-0033 東京都文京区本郷三丁目30-10 本郷K&Kビル5F 小野田総合法律事務所内 social hive HONGO
アクセス:東京メトロ丸ノ内線・都営大江戸線 本郷3丁目駅 徒歩3分
参加費:
【社会人】参加費1500円
【学生】参加費500円
※毎月・毎年の継続寄付者ではない方は、1000円の寄付付きチケットをお選びください。
対象:PIECES寄付者の方、PIECESの活動に興味を持っている方
定員:20人

セミナーレポート|地域全体で子どもの育ちを支える

江戸川区児童相談所と協力してセミナーを開催しました

江戸川区児童相談所が主催する1DAYセミナー地域全体で子どもの育ちを支えるために私たちにできることにPIECESが協力しました。

当日はファミリー・サポート、子ども食堂のボランティアや里親など、子どものための活動に携わっている方や関心のある方にお集まりいただき、体験談や日頃の活動の悩みを共有することで、多視点から江戸川区の子どもや取り巻く環境を考える貴重な機会となりました。

セミナーでは、PIECES代表理事の小澤より「子どもの孤立とわたしたちにできること」をテーマに、子どもの孤立の現状や市民性が醸成されたまちづくりについてお話させていただきました。その後は事務局長 斎の進行のもと、おうち食堂(食事支援ボランティア派遣事業)や里親、ショートステイをされている方々より体験談を語っていただいたり、日常の中での子どもとの関わりや、子どもにとって居心地のよい地域について参加者同士で対話をしながら理解を深めていきました。

今後も、さらなる交流と協力を通じて、子どもたちにとって居心地のよい優しいまなざしに溢れた地域と人づくりをサポートしていきたいと考えています。

参加者からの感想(一部抜粋)

・たくさんの方が支援活動に興味関心を持ち、関わっていることを知ることができて良かったです。世の中はこんなにも温かいんだなと感じることができました。

・地域でどんなことができるのだろう、と思っていましたが、小さなことから市民として子どもたちに関われる機会ってたくさんあるんだなと感じることができました。

・里親になることに対してハードルが高いと感じていましたが、リアルなお話を聞けて短期間から子どもたちの受け入れが可能ということですごくハードルが下がりました。

・困った人を助けたいという同じ思いがある方が多く、そういう力を合わせて活動が出来ればいいなと思いました。

1DAYセミナー「地域全体で子どもの育ちを支えるために私たちにできること」
日時:2024年2月18日(日)14:00~16:30
主催:江戸川区児童相談所  協力:認定NPO法人PIECES
場所:篠崎文化プラザ第一・第二講義室(東京都江戸川区篠崎町7-20-19)
参加者:約45名

当日のプログラム
①講演      : 児童精神科医による「子どもの孤立とわたしたちにできること」
②体験談     : おうち食堂、里親、ショートステイ協力家庭など
③みんなで考える : ワークショップ/グループトーク

「私たちの地域でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。

参画団体同士の知見と想いを紡ぐ「まなびの会」を開催しています

子どもの日常を支える市民向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」で大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたCforCコンソーシアム。

昨年11月より参画団体同士の知見共有の場として「まなびの会」をスタートしました。
現在はそれぞれの活動紹介を中心に、まなび・混ざり合う場づくりを進めています。今回は、1月と2月に開催したまなびの会についてレポートします。

第2回まなびの会(1月)

一般社団法人We are Buddiesの加藤愛梨さんより、団体の活動事例や「市民性」を切り口にご自身の経験や想いについてお話いただき、参加者同士での感想共有や対話をおこないました。

We are Buddiesが取り組む「バディプログラム」は、子ども(5~18才)と大人ボランティアが2人組のバディとなり、月に2回程度、2人で遊んだり話したりしながらフラットな信頼関係を築いていきます。
PIECESでは、大人ボランティアに向けた研修プログラムを監修し、お互いにとって健やかな関係性を築くための基本姿勢を学べる動画やツール等を提供しています。

対話の中では、大人と子どもが対等な立場から、且つまっさらなところから信頼関係を築いていくことの面白さに触れつつ、1人でその子どもと向き合う中で経験する葛藤や悩み、喜びは修行のようでありギフトのようなものになっているというお話がありました。
「課題を解決する為ではなく、人と人がつながることが、結果として子どもの孤立の解消につながっている」という言葉には、まずは自分の手元からできることを始めてみよう、そんなメッセージが伝わってきました。

第3回まなびの会(2月)

合同会社ライフイズの影近卓大さんより、団体の取り組みや日頃より大切にしている事業への想いについてお話いただき、参加者同士での感想共有や対話をおこないました。

ライフイズは「日常生活の景色を多様にする」をビジョンに掲げ、多摩地域を中心に訪問看護や医療的ケア児・重症心身障害児を対象としたこどもデイサービス、また多摩ニュータウンの団地商店街にある設置する福祉事業所「+laugh(アンドラフ)」等を運営しています。影近さんとはCforCプログラムへの受講をきっかけに出会い、現在はCforC修了生の立場としてプログラム運営にも携わっています。

「+laugh」では、CforCプログラムからの気づきから駄菓子屋やフリースペースを併設しました。それにより、利用者と地域の人たちが出会おうとせずとも自然な形で出会い、挨拶や関わりが生まれ、気づけばお互いを名前で呼び合う人と人とのつながりや関係性が育まれていると言います。
「障害の有無によらず、誰しもがそこにいる事が当たり前になる地域づくり」という言葉には、お互いの在り方が尊重され、優しいまなざしに溢れた地域の在り様がまざまざと思い浮かびました。


CforCコンソーシアムとは

PIECESでは、「市民性の醸成」を掲げて、子どもの日常を支える市民や非専門職の支援者向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」を運営しています。CforCコンソーシアムは、CforCで大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたコンソーシアムです。
本コンソーシアム事業では、公益財団法人トヨタ財団より3年間で約1,800万円の資金助成をいただいてます。
今後も「まなびの会」は、定期的に開催を予定しています。ご関心のある方はぜひお問い合わせください。

◆参画団体の皆さま(6団体※あいうえお順、2024年3月時点)

一般社団法人We are Buddies(東京都)
合同会社ライフイズ(東京都)
さきちゃんち運営委員会(東京都)
社会福祉法人高島市社会福祉協議会(滋賀県)
特定非営利活動法人セカンドリーグ茨城(茨城県)
日本生活協同組合連合会(東京都)

執筆:CforCコンソーシアム推進担当 村山 裕紀

PIECESメイトトークを開催しました|PforPレポート

「PIECESの他の寄付者のことを知りたい」というPIECESメイト(継続寄付者)の声から始まった「PIECESメイトトーク」。「人」にフォーカスして、自身の仕事や取り組み、人生についてゲストの10分間のフリートークを通じて、新たな出会いと繋がりを楽しむ場になっています!
2023年9月から12月までに5回開催したので、その様子をお伝えします。

2023年9月からスタートしたPIECESメイトトーク。12月までに都内で4回、京都で1回開催しました。毎回20名前後の方にご参加頂き、新たな交流が生まれています!

PIECESメイトトークでは、2名のPIECESメイト(継続寄付者)に登壇いただき、ご自身の活動や取り組んでいることなどを10分程度お話してもらっています。
ゲストスピーカーを囲んでの対話・交流タイムでは、ゲストから更にじっくり話を聞いたり、参加者一人ひとりがその場で感じていることを共有する時間を過ごしています。

イベントの企画・運営はPIECESメイトを中心に行っています!

最初のチェックインでは、ゲームを取り入れたり、初めて参加する参加者同士が交流できるような工夫をしています。

参加者の声

  • メイトのお二人のお話も興味深かったですし、他の参加者の皆さんとのお話も楽しかったです。人と人をつないでくれる場は貴重だなと思います。ぜひ続けてください。

  • 個性豊かな方々に出会えすぎて、すごく充実した時間に恵まれた

  • ”何をしているかわからないと言われる人たち”とたくさん知り合えました。皆さんの活動が素敵だなと。皆さんのお話を伺えてよかったです。もっと聞きたい知りたいというお話がたくさんありました!

  • 人にはわかりにくい、のかもしれないけど、足を一歩踏み込めば、逆に、何が分かりにくいのか、分からなくなる、PIECESを常識にしていきたいですね

  • 絶対に素敵な気持ちになれるからおすすめしたい

PIECESメイトトークはPIECESメイト(継続寄付者)でなくてもご参加頂けます。
様々な方と交流する機会となっていますので、PIECESに関わる方と知り合ってみたい!いろいろな活動をする方々と話したい!という方はぜひご参加ください!



寄付者限定のオンラインスペースPiece for Peace(PforP)のご案内

PforPは、PIECESにご寄付頂いているみなさまが、社会も自分もwell-beingになることを目指して、イベント参加や寄付者同士で交流できるオンラインコミュニティです(詳細はこちら)。まだ入っていない!という方は、お気軽にお問い合わせください。

また、これから寄付してくださる方には、寄付後にPforP加入の案内をお送りいたしますので、この機会にぜひご検討ください(※単発寄付者の方も、期間限定でPforPに参加いただけます)。

みなさんと市民性醸成の道を一緒に歩んでいくことを楽しみにしています!


1月のPIECESメイトトークのご案内

日時:2024年1月26日(金)19:30-21:30
会場:株式会社STYZ オフィス
住所:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-59-4 クエストコート原宿102
アクセス:JR山手線 原宿駅 徒歩6分、東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前駅 徒歩8分
参加費:大人1,500円、学生 500円
対象:寄付者(単発・メイト)の方、PIECESの活動に興味を持っている方
定員:20人

イベントレポート|私たちのすぐそばにある「子どもの権利」 #1

子どもの権利月間特別企画として、子どもに関わる日々のニュースなどから、子どもの権利と私たちの暮らしについて深めるリレートークを開催しました。
一回目のゲストは弁護士の佐藤暁子さん。ガイドに株式会社spectrum共同代表の岡田拓也を迎え、PIECES代表理事小澤いぶきとともに子どもの権利について深めました。レポートでは、配信の内容を簡単に紹介します。

人権、そして子どもの権利とは

最初に人権、そして子どもの権利について、佐藤さんと小澤から簡単に説明がありました。佐藤さんは、子どもの権利は人権の考え方に基づいており、人権とは人として当然に与えられるもの、保証されるべきものだと話されました。人権や子どもの権利は義務が発生するものではなく、誰もが生まれながらにして持っていうこと、それを保証するのは国であること、世界人権宣言や子どもの権利条約といったものを通して実現してきた権利であるからこそ、メンテナンも必要であるということなどが話されました。

権利はトレードオフではない

権利は誰しもが持っているものであり、誰かの権利が保障されるからといって、別の人の権利が減るものではありません。小澤は「あなただけずるい」と思わず、お互いを大事にすることが大切だと話し、佐藤さんは優しくするという話と権利は別のものとして考えなくてはならないと続けました。
導くというより、子どもたちが権利の主体であることを伝えることが大切です。子どもの頃から権利の主体であることが身についていないと、大人になって急には受け入れられません。権利とは条件付きでも気持ちの問題でもないということ、そしてその土台の上で相手の尊厳を守るということをが必要だと話されました。

子どもに関わる日々のニュース

子どもの権利、または私たちの権利は無自覚なうちに奪われてしまっていることがあります。
今回は、授業中にトイレに行って厳しい指導を受けた子どものニュース、いじめのニュースを切り口に、子どもの権利の視点からみつめるとどんなことが考えられるか深めました。先生と生徒というパワーバランスが出やすい学校という空間では特に、子どもの当たり前の権利という視点を問い直すことが必要です。オランダやイギリスなど海外の学校の取り組みについてもご紹介いただきました。
日本国内においても、若者たちの声からスケートボードパークができるなど、子どもの意見が尊重され、権利が守られるニュースについても取り上げました。

一人ひとりにできること

佐藤さんからは国際的にも注目されている気候変動の問題を例に挙げ、将来を担う子どもたちが発している声を大切に聴くこと、そしてその子どもたちの将来を今生きる私たちがどのように守っていけるのか、という視点を持つことが大切ではないかと話されました。

また小澤からは、悲しい事件などのニュースなどが報道された時、その子どもやその周りの家族だけの問題にするのではく、権利が保障されない状況を生み出している社会の構造やそこに関わっている自分の課題として受け取り、何ができるかを考えることの必要性について話されました

リレートークの配信はアーカイブでyoutubeに残っています。配信に興味を持ってくださった方はぜひ見てみてください。

最後になりますが、佐藤さん、岡田さんそして配信を見てくださった皆さま、本当にありがとうございました。

執筆:広報ファンドレイズ インターン 坂本朱弥音

イベントレポート|PIECES公開セミナー「子どものサインに目を向ける」を開催しました。

子どもとの関わりの中で「困ったな…」と感じる行動に遭遇したことはないでしょうか。

そんなとき、子どもの気持ちを受け取りながら、「今目の前にいるこの子に何が起こっているのだろう」と子どもの声を聴きながら、その行動の背景をみつめる視点が大切です。

子どものサインをみつめるとはどういうことか。児童精神科医として10年以上に渡って、子どもたちの声に耳を傾けてきたPIECES代表理事の小澤いぶきが、「トラウマ」の視点からお伝えしました。

子どもの心と健康とウェルビーイング

心の健康の状態は連続したものであり「病気」と「病気ではない」ではなく、グラデーションになっていること、それは誰もが同じであることがまず最初に話されました。
その上で、子どもの心の健康は、周りの影響を大きく受けます。家族や保護者、友だちそしてその周りの人同士の関係性をはじめ、学校や地域社会の文化、制度なども影響しています。

子どもの心の健康やウェルビーイングで大切なこと<3つの要素>
・楽観性
・ここにいて大丈夫だと思える感覚
・主体的に社会に関わっている、働きかけられる感覚

子どもの健康とウェルビーイングには誰もが関わっていて、誰もが一緒に育んでいけるということ、さらに子ども時代の体験の影響の大きさについても説明がありました

心も怪我をする

ここでは、トラウマについての説明やトラウマ体験に対する私たちの反応やその影響について話されました。実際にトラウマ体験をした子どもが回復した事例も交えながら、周りにいる私たちが子どもたちのサインを通して、その影響を知り、受けとることの大切さを学びました。それが子どもにとって安全な体験の積み重ねになります。

トラウマインフォームドケア

心の怪我とはどんなことか、どんな影響を及ぼすのかを知り、適切な対応をすることで更なる傷つきを防ぐことができます。心に負った傷に対する手当は専門家だけではなく、誰もができることであること、その実践に当たって周りの人ができることや意識するべきことについての説明がありました。

大切な2つのポイント

・目の前で起こっていることを「問題行動」として捉えるのではなく、危機時における正常な「反応」や「対処」として捉える
・風邪に関する知識を持つのと同じように、トラウマの影響を理解しながら関わる

参加者の感想

安全性は日々の繰り返しから作られるというところが印象的でした。自分も大切にしながら安全な日々を一緒に作っていきます。

普段の自分の子どもとの関わり方と重ねて考えることができ、子どもの気持ちに寄り添いながら話を聞くことは、「なぜ?どうして?」と気持ちを問うばかりではなくて、「解像度」をあげることで、子どもに安心感を与えることが何より大切なんだと気づきました。

「なぜ機嫌が悪いのか子どもたち自身も分からない」というお話が印象に残りました。 私は思わず「どうして機嫌が悪いのか」「どうして嫌だったのか」を聞いてしまっており、そのような視点が無かったので、今度からもう少し子どもたちの視点に立って考えようと思いました。

平日夜という時間にもかかわらず、たくさんの方にご参加いただきありがとうございました。

執筆:広報ファンドレイズ インターン 坂本朱弥音

CforCコンソーシアムが始動!「まなびの会」を開催しました。

2023年1月のキックオフイベントより、半年以上に渡りコンソーシアムの在り方について検討を重ね、11月16日に第1回目となる参画団体同士の知見共有の場「まなびの会」を開催しました。
記念すべき初回は、PIECESとすでに接点のある6団体の方々にご参加いただきました。

すでにCforCの取組みなどを通じてお互いが顔見知りの方々もいれば、初対面の方もいたり…。
今回はコンソーシアムの趣旨や概要を紹介すると共に、参加者同士の自己紹介や活動紹介にスポットを当てて実施しました。

参画いただいた団体の活動は多岐にわたります。日々子どもたちと関わりを持つ団体もいれば、地域のワークスペースとして様々なイベントやサロンなどの場づくりをする団体、また地域のコーディネーターとして活躍する中間支援団体に、福祉を通じたまちづくりを推進する団体、全国組織として幅広いネットワークを持つ団体など、それぞれの特徴や有する知見が混ざり合い、そして豊かになることこそが、コンソーシアムの大切な幹を育んでいきます。

必ずしも全ての団体が「市民性を育む」ことを目的に活動している訳ではありません。ですが、根っこのところでじんわりとある社会や子どもたちへのまなざしや想いは、今回参加いただいた方に共通するものだと感じています。まずはもっとお互いのことを深く知るところから。

当面のまなびの会はお互いの活動紹介を軸にしながら、関わる方々にとってのまなび合いの場となっていきそうな予感です。

ぜひこれからのまなびの会、そしてCforCコンソーシアムの発展に関心を寄せていただけたら嬉しいです。

◆参画団体の皆さま(6団体※あいうえお順)

一般社団法人We are Buddies(東京都)
合同会社ライフイズ(東京都)
さきちゃんち運営委員会(東京都)
社会福祉法人高島市社会福祉協議会(滋賀県)
特定非営利活動法人セカンドリーグ茨城(茨城県)
日本生活協同組合連合会(東京都)

◆CforCコンソーシアムとは

PIECESでは「市民性の醸成」を掲げて、子どもの日常を支える市民や非専門職の支援者向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」を運営しています。CforCコンソーシアムは、CforCで大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたコンソーシアムです。
本コンソーシアム事業では、公益財団法人トヨタ財団より3年間で約1,800万円の資金助成をいただいてます。

今後も「まなびの会」は、定期的に開催を予定しています。ご関心のある方はぜひお問い合わせください。

執筆:CforCコンソーシアム推進担当 村山 裕紀

イベントレポート|問いのほこら展を開催しました

RYOZAN PARK HOKORAの外観。4坪のちょっと不思議な空間で展覧会を開催しました

PIECESでは、#問いを贈ろうを8月15日~ 9月21日に実施しました。3年目の開催となる今年は、「問い」を受け取り、一息つける場をつくりたいという想いから、展覧会「問いのほこら展」を9月2日、3日、9日、10日に開催しました。

会場は東京都豊島区にある「自分に向き合い、それを世に表現する空間 - RYOZAN PARK HOKORA - 」。都会の片隅に生まれたちょっと不思議な空間で、自分や未来に想いを馳せるひとときをお贈りしました。


#問いを贈ろうでは、イラストレーターのまえじまふみえさんにご協力いただき、言葉だけでは伝えきれない世界感を表現していただいています。

「問いのほこら展」では、まえじまふみえさんのイラストと共に、17個の問いを展示しました。

期間中、来場頂いたみなさまにも「問い」を贈っていただきました。素敵な「問い」が集まりました。

来場者の声

・「問い」がグサグサささりました。自分の中の答えをゆっくり考えたいです。

・素敵な空間でした。もう少し考えたい。もう少し言語化したい。ひとまず、空間があたたかかったとだけ。

・普段は、せわしない日々に忙殺されて、自分と向き合う時間をなかなかとることができませんが、わずか4帖という空間において、素敵に展示された問いと向き合うことで、少し落ち着いた気持ちを取り戻したように感じます。

会場まで足を運んでくださったみなさま、そして今回は参加できなくともお気持ちを寄せてくださったみなさま、本当にありがとうございました!そして展覧会の企画を一からつくってくださったまきばメンバーのはるちゃんに心から感謝しています!

最終日。PIECESのまきば(プロボノ)メンバーやPIECESメイト(継続寄付者)のみなさまとHOKORAの前で。


問いを贈ろう ―思いを馳せることからはじめよう ー

異なる私たち一人ひとりが大切にされている、そんな社会は誰かがつくる確固たる正解ではなく、ふと感じる違和感や、私たちが受け取る願いや問いからはじまっていく。

そんな想いから、PIECESでは2021年から「問いを贈ろう」キャンペーンを行っています。

今年は、8月15日から9月21日(国際平和デー)までの期間、17個の問いを贈りました。

お贈りした問いやみなさまからのお返事は、キャンペーン特設サイトからご覧いただけます。

#問いを贈ろうキャンペーンサイト https://toi-pieces.tokyo/

イベントレポート|PIECES公開セミナー「子どもの権利から考える」を開催しました!

子どもと関わるときに、「子どもの権利」を意識して関わっている人は、どれくらいいるのでしょうか?

近年、こども家庭庁の設立などにより、話題に上がることも多い分野ではありますが、日々の生活の中で権利一つひとつに気を配りながら子どもと接する人は、まだまだ少ないのだと思います。また、子どもたち自身も、自分たちがどのような権利を持っているか知っている人は、まだまだ多くありません。

出典:公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン「3万人のアンケートから見る 子どもの権利に関する意識」を基にPIECES作成

今回は児童精神科医として10年以上に渡って、子どもたちの声に耳を傾けてきたPIECES代表理事の小澤いぶきとともに、「子どもの権利」について考え、日々の生活の中で子どもの権利をどのように尊重していけるのか、参加者とともに考えました。

子どもの権利とはなにか

セミナーでは最初に、子どもの権利条約の概要や歴史、日本での現状や課題などについて共有されました。「差別の禁止」や「意見表明権」といった子どもの権利条約の4原則の内容や、実際の子どもたちの声(権利が守られていないと感じる時など)も共有されました。

また、子どもたちに子どもの権利について伝えることの重要性や方法、実際に子どもの権利を守るために行われている自治体などの取り組みについても交えながら子どもの権利についての理解を深めました。

子どもの権利を尊重しながら子どもと関わるには?

日々の生活の中でどのように子どもの権利を尊重しながら、子どもたちと接することができるかについての話がありました。
いくつかの場面を例に出しながら、こんな時、私たちはどのようなまなざしをもち、何を大切に考えたらいいか、子どもの権利の本質についてより深く、明確に理解することができる時間になりました。

一つひとつの解説は、こちらからご覧いただけます。

「子どもの気持ちや意見を尊重する」ためにはどのような声掛けをしたらいいかや、大人同士の関わり方や大人自身の権利への意識を見直す必要性など、より実践的な内容となりました。

最後に、小人数に分かれて、セミナーの感想や日々の生活の中で感じていることなどを話す時間を設けました。

それぞれが子どもの権利に基づいて実践してきたことや、困りごと、疑問、あったらいいことなどを少人数のグループで話し合い、全体で共有を行いました。

参加者の感想

子どもの権利について深く学ぶことができたのと、みなさんの思いを伺えたり、子ども大人共に権利を大切にしながらどうやっているのかなど、貴重なお話しを聞けてとても良い経験になりました。

小澤さんの「子どもも権利条約について知りたがっている」というお言葉が印象的でした。

子どもの権利を確保していくためには大人も権利を意識していくことが必要だということが理解できた。

いつも生活や心に馴染む言葉での発信をありがとうございます。そうそう、そうだった!という発見が多いです。

PIECESでは今後も、「価値観のメガネを外す」をキーワードに、様々なテーマでセミナーを開催します。
次回は「トラウマインフォームドケア」をテーマに、11月に開催予定!
詳細が決まりましたら、改めてご案内します。

執筆:広報ファンドレイズ インターン 坂本朱弥音

【イベントレポート】7周年Thanks Partyを開催しました!

PIECESは2023年6月22日に7周年を迎えました。
7周年を記念して、2023年7月7日(金)、田町にあるSHIBAURA HOUSEにて、「PIECES7周年Thanks Party」を開催しました。

今回は、PIECESの活動をともに育んでくださっているPIECESメイト(継続寄付者)のみなさまを中心に、さまざまな形でPIECESに関わってくださる方々と語り合う交流会形式でのイベントを企画しました。

当日はPIECESメイトやそのご友人、CforC修了生やこれまでに関わりのあった企業・団体のみなさまなど約60名の方が会場に集まり、和やかで温かな時間をともに過ごすことができました。
なんと一番遠くから参加された方は広島!関東のみならず、関西方面などからもご参加いただき、そのお気持ちにスタッフ一同とても励まされました。

パーティーではケータリングチーム「perch」さんのステキなお食事とともに、参加者同士が4,5名ずつ交流をする交流会企画や関わってくださっているみなさんの声も聴きながら、PIECESの最近の活動をご紹介する時間なども設けさせていただきました。

交流企画では、参加者同士の意外なつながりを発見したり、お互いに興味のある分野について語ったり、これからやってみたいことにワクワクしたり…どのグループもとても盛り上がっていました。

「ピース」や「7」をあしらったお料理で、会場がとても華やかになりました。

平日の夜でしたが、60名を超える多様な方々が集まってくださいました。

参加者のみなさま一人ひとりの、PIECESとともに優しい間を育んでいきたいという気持ちが会場内に溢れ、とてもエネルギッシュな空間となりました。
改めて、みなさまのお気持ち一つひとつが力となり、PIECESという団体ができていることを感じています。

参加者の声

  • 色々な人に配慮されながら相手を思いやる優しい空間の中で、様々な方とお会いしお話することができてとても嬉しく、楽しい時間となりました。私も少しずつコミットできたら良いなと思っております!素敵なイベントをご準備くださりありがとうございました。

  • お話ししてくださった方々から優しい間を感じられて幸せでした。

  • PIECES活動ダイジェストでは、この1年間でもどんどん新しいことにチャレンジ、発展していっているPIECESを感じられたし、PIECESの温かさとワクワクを感じられる時間でした!

パーティーでは参加者の写真を撮って、集めていくフォトブースをつくりました!

みなさんの力が少しずつ集まることで、大きな市民性の力に変わっていく
という意味を込めて…

ご参加いただいたみなさま、そして今回は参加できなくともお気持ちを寄せてくださったみなさま、本当にありがとうございました!そして今回の企画を一緒に作ってくださったまきばメンバーにも心から感謝しています!

これまでも、そして今も、これからも、PIECESはたくさんの方々とともに歩みを進めていきたいと思っております。8年目もどうぞよろしくお願いいたします。

執筆:矢部杏奈


PIECESでは一緒に活動を耕してくださるPIECESメイト(継続寄付者)を募集しています。

寄付者限定オンラインスペース「Piece for Peace」にもご参加いただけます!みなさまのご参加をお待ちしております。

CforC2022・アクションサポートコースが終了しました。

毎月開催していた「間の発酵所」の様子

2022年度は「みつめるコース」、「うけとるコース」、「はたらきかけるコース」と3つのコースをオンライン開催したCforCプログラム。
はたらきかけるコース修了生の中から希望者を募り、最後のプログラムとなる「アクションサポートコース※」を2023年2月~5月に開催しました。

自分が暮らす地域で、自分なりにアクションし、優しい間が生まれていく

アクションサポートコースでは、実践者1名ごとに伴走者がつき、以下のような形で一人ひとりのオリジナルな実践をサポートしていきます。伴走者とミーティングを重ね、まずは2023年5月5日に自分なりのアクションの第一歩を踏み出すことを目指しました。

1.研修(毎月1回)
ジャーニーマップ作成、セーフガーディング研修 など

2.間の発酵所(毎月1回)
アクションの進捗会議、対話 など

3.伴走(随時)
大切にしたいことの問いかけ、スモールステップの洗い出し など

伴走者からの問いかけ

  • あなたが優しい間を一番届けたい人はどんな人ですか。

  • その人に届けたい優しい間はどんなものですか。

  • あなたが思い描く場ができたとして、あなたはそこにどんな風に居たいでしょうか。

伴走ミーティングでは、伴走者からの問いかけにより、いつもとは少し違った角度で自分をみつめ、言語化していきます。そんな営みを繰り返していくうちに、「自分の中でアクション実践イメージが明確になっていった」「自分で自分に問いかける思考回路になってきた」といった声が実践者から聞こえてきました。

初めて自分で場を開くことへの不安、周りの人と意見がすれ違った時の葛藤、告知が思ったようにできない焦り。初めてのアクションの準備中は、しんどさを伴う場面もありました。
時に伴走者にしんどさを吐露しながらも、自分で乗り越えて小さな「出来た」を積み重ねていった実践者の皆さん。
そして5月5日のアクションを終えて振り返ってみると、「やってみればいっか、とか、とりあえず行ってみようって思えるようになった」と話してくださるようになりました。

実践者が思う「優しい間」

  • 分からないのが当たり前、分からないからいい、という雰囲気があると、私にとって心地いい。

  • 『ない』ではなく『ある』の方から見てくれること。例えば、『不安があるんだね』っていうまなざしも寄り添ってくれている感覚がする。

  • 今回アクションした中で優しい間を感じた場面を思い返すと、『一緒にいる』ということが大きなキーワード。

アクションサポートコース全体振り返りでは、実践者の皆さんが今思う「優しい間」について問いかけました。
みつめるコースやはたらきかけるコースで感じていたことまで遡りながら、同期にとっての「優しい間」の語りを聞きながら、自分の感覚を言語化していく時間。
CforCプログラムを受講して11か月目となる実践者の皆さんから、その人自身の言葉で語られる「優しい間」は、この文章を書いている私自身としてもとても興味深いものでした。


実践者の想い

  • 肩書を外して、自分自身として地域に出たい。

  • 色々な背景を持った人同士がフラットにいられる場をつくりたい。

  • 日常で変なヒト、コトに出会うきっかけをデザインしたい。

実践者が5/5に開催したイベントの様子。当日のテーマ:子どもへの気持ちを綴ってみよう

2023年5月5日、十人十色の想いとともに、それぞれの手元から、アクションがスタートしていきました。
それはきっと実践者自身が、子どもにとっての「ちょっと困ったときに顔が浮かぶような、信頼できる他者」となっていく営みへとつながっていくのだと思います。
自分も、子どもも、地域も。「わたしたち」がwell-beingであれる優しい間が、これからもじんわりあたたかく広がっていきますように。

※2023年5月5日に実践者が行ったアクションについてはこちらの記事をご覧ください。

アクションサポートコースの終了を以って、CforC2022の全てのプログラムが終了しました。
アクションサポートコースまで受講した皆さんは、2022年7月~2023年5月の11か月間という長丁場での参加でした。お疲れさまでした!
まだ芽が出たばかりの皆さんの優しい間が、ゆっくりゆっくり育っていきますように。

執筆:鈴木唯加


CforCプログラムは2023年も開催する予定で、現在準備を進めています。「CforC2023」の募集要項がオープンとなりましたら、ご案内をお送りいたしますので、プログラムご参加の方または関心のある方はプレエントリーにご登録ください。

イベントレポート|PIECES公開セミナー「子どものこころの声を聴く」を開催しました!

子どもと関わるとき、私たちは自分の中にある当たり前や思い込み、先入観を通して関わっていることがあります。

たとえば「困ったことをしている」と周りが判断したその行動は、子どもにとっては対処だったり、大切な願いの表現かもしれません。

思い込みや先入観に気づいて、子どもを見つめるとはどういうことか。児童精神科医として10年以上に渡って、子どもたちの声に耳を傾けてきたPIECES代表理事の小澤いぶきとともに、事例を交えながら参加者のみなさんと深めました。

チェックイン

まずはチェックインから。今回は心理学の授業などでも使われるある外科医のエピソード(ドクター・スミス問題)を基に、自分たちの中にある「思い込み」や「価値観」に気が付く体験をしました。

物事をみつめるときに浮かぶ「かもしれない」は、自分の持つ価値観や経験、知識に依存します。目に見える行動・言動の意味付けを捉え直すためにも、まずは自分が持っている価値観や信念などに自覚的であることの大切さが伝えられました。


ストレングスの視点から子どもをみつめる

ストレングスとは、その人の限界や過去の失敗を指摘するのではなく、ポジティブな資質と未開発の潜在能力を探すことに焦点を置く概念です。
今回は学校に行かないでゲームを続ける子どもの事例を基に、以下のポイントに沿って、ストレングスの視点で捉え直すワークを参加者と共に行いました。

子どもの行為や内側から探る <4つの視点>
① 本人の行動への注目(何かへの対処)
② 一見(大人から見ると)困った言動の背景への注目
③ 興味関心への注目
④ 普段やっていることへの注目

一見大人から見ると困った行為の背景には、その子の願いがあるかもしれないという視点を持つこと、子どもの願いを一緒に見つけることの大切さについて話がありました。また、願いを一緒に見つけるためのポイントや子どもへの声掛けのヒントなどについてもレクチャーがありました。

子どもに関わる自分の願いをみつめる

後半では、先ほどと同じ事例を「自分の願いや価値観」からみつめました。
子どもの行為に対して、自分はどんな言動をしているか、どんな思考や感情を抱き、その背景にはどんな価値観や願いがあるか。
自分の願いに気づくことは、相手も自分とは別の願いを持つ人だと気づくことに繋がります。時に自分の願いを相手に押し付けてしまうこともあるかもしれず、それは誰にでも起こりうることであるということが伝えられた上で、子どもの願いに気づくためには、まずは自分の願いに気づき、受け止めることの大切さを深めました。


参加者の感想

・こどもたちからの学びを大切に、こどもたちとともに成長していける人で社会でありたいと改めて思いました。

・子どもの支援者になりたいと思う大人は、自分自身の思い込みを常に問い直していくことを忘れてはならないと思いました。

・子どもの声を聴く、ということは、その子と日々を過ごしている親の声を聴くことから始まるのかなと思いました。ストレングスを意識して、保護者さんの声に耳を傾けていきたいです。

・こどもに関わるお仕事ではないですが、逆に大人だから、家族だから、友人だから、わかるだろうという気持ちで認識がずれていることってあると思うので更に視点を広く持ちたいと思います !

・育児をしていてイライラしてしまうのは、結局子供ではなく自分にその理由があるなと感じるようになりました。自分の中にこうあって欲しいというエゴを発見する貴重な体験だったりもしました。そんな自分も責めずヨシヨシしながら笑、リラックスして受け止められるよう心がけたいと思います。

PIECESでは今後も、「価値観のメガネを外す」をキーワードに、様々なテーマでセミナーを開催します。
次回は「子どもの権利」をテーマに、8月に開催予定!