活動報告

#問いを贈ろう2024 にご参加いただき、ありがとうございました

PIECESから贈る15の「問い」を通じて自分や他者、未来に想いを馳せ、より良い社会を目指すきっかけをつくる #問いを贈ろうキャンペーン。12月2日から12月20日までの3週間、多くの方にご参加いただき、本当にありがとうございました。

異なる私たち一人ひとりが大切にされている、そんな社会は誰かがつくる確固たる正解ではなく、ふと感じる違和感や、私たちが受け取る願いや問いから、始まっていく。
そんな想いからキャンペーンを開始し、今年で4年目となりました。

「問い」を通じて自分や他者、未来に想いを馳せる、その想像力の先に、誰もが大切にされる社会があると、私たちは信じています。

今年のキャンペーンは終了となりますが、これからも日々の暮らしの中で感じる「問い」を大切にしていけたらと思います。

問いの広がり

「問い」に対するアクション(いいねやリポスト、コメントなど)の数で、自分や社会、未来に対する関心の広がりを測りました。

参加者からのお返事

いいねやリポストで他の人に問いを贈るほか、たくさんの方が問いへのお返事を投稿してくれました!
みなさんの多様なお返事から、私たちもたくさんの気づきや、新たな視点を得ることができました。

参加者の声

・心の中のことに合う言葉を探す時間をいただけました

・普段モヤモヤの感情で収めてしまうものをしっかり言語化する機会だった

・自分の願いを知りたいなーと思っていたところにとても良い機会をいただきました!「日常を愛する」という願いにたどりついたところです(^^)

・日頃考えることのないような問いの答えを考えることで、自分の中にある願いや思いに気付くことが出来ました。自分との対話をする貴重な体験となりました。夏休み期間に子どもバージョンがあったら、子どもと一緒にやってみたいです。

・自分と世界社会をみつめなおす、問題もいいところもわかる機会・体験。当たり前は当たり前じゃないことなどもわかったりしました。

・自分と向き合い、他者とも向き合いながら一緒に前を向く時間になりました。

PIECESが贈った 15の「問い」

「問い」は、PIECESが全国で展開している市民性醸成プログラム「Citizenship for Children」で長年培ってきた問いかけやリフレクションのエッセンスを凝縮させたものです。

今年は「自分をみつめる」を起点に、「他者」や「未来」に思いを馳せる問いをご用意しました。

自分の中にある「願い」や「価値観」をみつめ、うけとめる。
慌ただしい日々の中で、「自分をみつめる」ことは簡単なことではないかもしれません。
ついしまってしまう自分の感情やその奥にあるたくさんの願い。

未来は、今を生きる私たちの願いや行動から紡がれていきます。
尊厳ある一人の人として、自分に純粋な関心を向けることは、自分も他者も大切にされる社会への一歩になると、私たちは思っています。

PIECESが贈る15の問いが、自分自身と対話するきっかけになっていたら幸いです。

すべての「問い」はこちらからご覧いただけます。

著名人からの「問い」のお返事

さまざまな分野で活躍する【19名】の方々から、問いのお返事をいただきました。ご賛同いただいき、お返事をくださったみなさま、本当にありがとうございました。

 

「問いを贈ろう」に込めた想い

私たちが生きる社会には「正解」がないからこそ、問いを持つこと、問い続けることが大切です。

そして自分や他者の「願い」をみつめたり、社会をさまざまな視点でみつめたり、地域や社会で起きていることを自分につなげて考えたりするためには、リフレクティブな姿勢が必要だと私たちは思っています。

問いを通じて、自分自身と対話をする。自分の中にある「願い」や「価値観」「大切にしたいこと」に出会い、社会の中で「自分はどうあるか」を考えるきっかけをつくりたい。そんな想いから、今年も問いを贈ろうキャンペーンをお届けしました。

未来は、今を生きる私たちの「願い」や「行動」から紡がれていきます。「私たちはどんな社会に暮らしたいのか、子どもたちに、次の時代に何をバトンしていくのか」、そんな風に「問い」を持ち続けること、向き合い続けること、そして一人ひとりが願う社会を、これからも皆さんと共に育んでいきたいと思っています。

そんな想いも込めて・・・・
今年は、15の問いのあとにもう一つ「問い」を贈らせていただきました。

いま、みなさんの中にはどんな「問い」が浮かびあがっていますか。
だれと、どんな「問い」について考えてみたいですか。

頭に浮かんだ人と共に生きる明日が、その先の安全な未来につながっていくのかもしれません。
これからもみなさんと共に、「問い」を贈りあっていけたら嬉しいです。

 
 

「問いを贈る」、それは自分や他者に関心を持ち、
「本当の願い」を見つめ合う大切な営みです。

自分を想い、あの人を想う。
誰かの心に、そっと問いかける。

あなたの中に浮かび上がるささやかな「問い」は、
あなたの、そして誰かの心地よい暮らしに繋がっているかもしれません。

参加者からのお返事


CforC2024基礎コース期間終了、プログラムは後半へ!|CforCレポート

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2024

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

今年度の募集広報期間を経て、CforC2024は基礎コース3名、探求コース10名、動画コース6名にご参加いただき、プログラムをスタートしました!(詳しいプログラム構成は、第1回目レポートをぜひご覧ください)

今回は、基礎コース期間の最後である第2回目(10月16日:講師を囲む会/10月19日:対面ゼミ)と、探求コース期間初回の第3回目(11月13日:講師を囲む会/11月16日:オンラインゼミ)について報告します。

講師を囲む会(第2回)

参加者には、事前に2つの講座動画を視聴してきてもらいました。

「子どもたちの“生きづらさ”に心を寄せる〜孤立する子どもたちが本当に求めているものとは?~」
講師:山下仁子さん(NPO法人ビーンズふくしま)

①講師紹介/ビーンズふくしまの活動紹介
②子どもたちのいま
③対談①~人権擁護の実践とは~
④対談②~子どもとの関わりで大切にすること~

「子どもへの“支援”を問い直す~プレーパークでの実践に学ぶ「子どもとともにいる」関わり~」
講師:神林俊一さん(一般社団法人プレーワーカーズ/一般社団法人TOKYOPLAY/世田谷区 外遊び推進員)

①講師紹介/子どもにとっての遊びとは
②あそび場での実践~東北・世田谷を中心に~
③対談①~子どもと“ともにある”実践とは~
④対談②~関わりのカタチ~

「講師を囲む会」では、講師に正解を求める場ではないことを前提に、質疑応答と対話を行っています。参加者は、講師の豊富な経験から生まれる見解や思いを聞いて、それらを自問自答したり仲間と話しあって自分の糧にします。この日も、ふたりの講師と参加者の、熱くて深い対話は、放課後(任意参加の延長タイム)まで続きました。

終了後に寄せられた、参加者から寄せられた感想を一部ご紹介します。

人の痛みにたくさん向き合われてきた講師のお2人は、「上手く共感して、相手の欲しい言葉を的確に伝えようとされる人」はなく、むしろすごくリアリスティックな人だと感じました。私がなんとかせねばという熱い使命感よりも、出来ないことがあって当然だよねという割り切りを持っておられることが印象的でした。しかし、それは決して諦めや思考停止ではなく、悩み続け、問い続けるというスタンスであって、すごく素敵だなあと感じました。

参加者には後日、講師の山下さんから贈呈していただいた、ビーンズふくしま発行の冊子「貧困の連鎖を断ち切るために~貧困の中で生きる子どもたちに必要な支援とは~」を送付しました。

ゼミ活動(2回目)

10月19日は、東京と大阪の2つの会場で行う対面ゼミでした。何回かのプログラムを経て、心なしか初回よりもリラックスした表情で参加者、スタッフ、修了生スタッフ(ピアサポ)が集合。「「こころで応える」を体感する」をテーマに次の内容を行いました。

  • 子どもとともにいる関わりのワーク~「支援」ではなく「関わり」について深める~

  • グループワーク~「子どもの声を聴く」「子どもとともにいる」~

  • 「こころで応える」インプット

  • ペアワーク(15の問いをお互いに投げかけてこたえる)

グループワークでは、神林さんの講義動画に登場した、「子どもが受け取っていたもの・その周囲にいた大人のまなざし」について思いを馳せて発表しました。参加者それぞれが思う「支援ではない関わり」を共有し気づきあう、豊かな時間になりました。

ペアワークは、「最近の子どもとのやり取りに感じた、小さなモヤモヤや悩み」について、相手から問われる15の問いに基づいて順番に話すというものです。相手と自分の言動だけでなく、その背景や思いについて問われることで、自分だけでは気づかなかった願いや大切にしている価値観に触れることができました。

参加者の感想 かんちゃん(探求コース)

昨日のワークでは、その行動や言葉の裏にある「思い」「感情」は?と問われることが何度もあったのですが、すぐに言葉で表すことが難しかったです。「なんとなく、もやっとした」とか、「嫌な気分」とかいう感じは自覚があるのですが、深く考えてみると、いろんな種類の感情の言葉で自分や子どもの内面を表現できるというのが、発見でした。

「自分の思い、子どもの思いに意識を向ける」ことが日常生活の中でもできたらいいなと思っています。

それと、CforCのクラスでは、参加者がフラットな感じで話せるのが、すごく心地いいと思います。「こんなこと言ったら、どう思われるかな?」と思ったり、「言った後のことを考えると、面倒くさいから、まあ、意見言わんでもいいか。」と思ったりすることも、生活の中でもよくあります。CforCで味わった心地よさを他の場面にも広げていけたらとも思いました。

講師を囲む会(第3回目)

この回からは、地域を越えた参加者同士の対話と内省を通じて、自分なりのあり方やアクションをより幅広く掘り下げる、探求コースの期間です。

基礎コース期間を終えた13人の中で、11人が引き続き探求コースに参加することとなりました。これまでと同様に、事前に視聴してきてもらった第3回目の講義動画は下のようなものです。

「市民性と専門性~公的支援の立場から見る“非専門職”の可能性~」
講師:安井飛鳥さん(弁護士とソーシャルワーカーの協働を考える会/ちば子ども若者ネットワーク/ソーシャルワーカー兼弁護士)

①講師紹介/これまでの活動紹介
②“支援”の枠組みに乗らない・乗れない子どもたち
③対談①~専門職として関わることの可能性と限界~
④対談②~子ども・若者にとっての市民性と専門性~

この日の「講師を囲む会」は、探求コース期間に入って初めての回ということで、チェックインの時間を少し長めに行ってからスタートしました。CforCでは、各プログラムの開始時に、その日の気分や体調、最近のトピックスを話す時間を大切にしています。

弁護士でありソーシャルワーカーという、法律と福祉の専門職としてのキャリアを持ちながら、それでも若者と向き合う中で日々葛藤を持って活動を続けている安井さんの、人間味あふれる正直で真摯なお話が印象的でした。

参加者から講師に投げかけられた質問や感想を一部をご紹介します。

<質問>

  • 専門職として提案することと、支援はしない場での提案、違ったりしますか。

  • 子ども自身が困り感を感じていなくて、周囲の大人が問題意識を持っている時、どんな風に取り組んでいるのでしょうか 。

<感想>

  • 支援者だから〇〇しなきゃいけない、という意識から離れて、自分が楽しめる事をやった結果として、誰かの楽しみや支援に繋がったらいいのかな。

ゼミ活動(第3回目)

これまで東京と大阪の2クラスで開催していた参加者が、リアルタイムで一堂に集まるオンラインゼミがスタート!「自分や仲間の資源性に気づき、つくりたい間や、自分らしい市民性のVisionを描く」をテーマに次の内容を行いました。

  • 自分の資源性をみつめるワーク

  • グループワーク~お互いの資源性を理解し、深め合う~

  • ペアワーク~個人のVisionを広げる、深める~

  • リフレクション

グループワークでは、参加者がそれぞれ自分の「好きなこと・オタク性・誰かに感謝されたこと・自由に使える資源」などをワークシートに書き、お互いにコメントや質問を重ねました。あらためて自分が持っている資源を洗い出し、仲間が持つ資源を知って驚いたり笑ったり共感したり。東京・大阪クラスの合同開催スタート回にふさわしいワークでした。

ペアワークは、CforCプログラムが終盤に差しかかるこの時期に、あらためて自分の現在地を確認するような問いにこたえる内容でした。また、午前中に行った資源性についての気づきをもとに、自分らしい市民性の発揮を考える問いもあり、参加者はそれぞれの言葉で、今現在の思い描く自分の姿を話しました。

今回から新たに始まったのは、リフレクションです。これは、CforCプログラム探求コースの特徴的なプログラムコンテンツのひとつで、修了生の多くが「一番印象的だった」と話しています。

CforCのリフレクションとは、参加者の身近な事例を振り返り、スタッフや他の参加者との対話をとおして、子どもの願いや自分の価値観や感情に気づくグループワークのことです。リフレクション初回のこの日は、修了生スタッフが事前に書いたプロセスレコード(事例を相手と自分それぞれの事実・思考や感情を分けて記録したもの)をもとに行いました。

参加者の感想 ひなこさん(探求コース)

最初のペアワークの際に、自分が持っている資源性を見つけ出すことにかなり苦戦してしまい、正直自分が納得する内容を話せていないような気がしました。
これまでも「うまく話そうとしなくても大丈夫」と最初に説明がありましたが、今回なかなかそれが実現できていないことを再認識しました。
「沈黙を恐れない」という助言をもらったときに、ハッと気づかされ、自分自身のスタンスを変えるタイミングになりました。これまで沈黙が許されないような環境にいたので、すぐに変えることは難しいかもしれませんが、CforCの環境では、うまく話そうとすることを辞められたらなと思います。その先に目に見えない自分の欲求や思考、価値観を見出せるのかなと思います。
引き続き、自分のペースで頑張ります!!

CforC2024もいよいよ後半。今後は、より参加者の実践とプログラムが呼応するような内容になっていきます。それにともない、参加者が、CforCに参加したことで感じるようになったことや、これまでの自分にはなかった新しい視点を自覚する場面が増え、一人ひとりの毎日が一層豊かになったらいいなと思っています。

執筆:泉森奈央

【イベントレポート】「道路の凸凹を塞ぐ段ボール」から市民性を考える〜まち歩きワークショップ

まち歩きから市民性を考える

2024年11月16日(土)に兵庫県神戸市の新長田でまち歩きを実施しました。
この企画は、PIECESが大切にしている「市民性」についてさまざまな視点からみつめるオンライン体験ワークショップ「市民性みっけ」の対面版として行いました。

今回まち歩きをした新長田は、徒歩圏内に複数の商店街が残る地域です。阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けながらも、豆腐屋、魚屋、肉屋、八百屋などが軒を連ね、買い物の利便性が高いです。また、まちを歩くと、道端のベンチでくつろぐおじいちゃんおばあちゃんの姿を目にしたり、ベトナム、フィリピン、韓国など、様々な文化を反映したお店があることにも気がつきます。

そんな新長田のまちを4名の参加者と共に歩き、まちで見たことを軸に「市民性」について考えてみました。

まち歩きから市民性を考える

まずはPIECESの活動と参加者の自己紹介を行いました。大阪から参加したメイトの方、PIECESは知らなかったけど「市民性」や「新長田のまち歩き」に惹かれた近隣の方などが参加してくださいました。

その後、市民性について「やさしさのむしめがねBOOK」という冊子を見ながら話しました。市民性は私たちの周りにすでにあり、誰かの願いや想いから生まれてくるものです。

それを踏まえて、まち歩きでは「何か珍しいものを探す」のではなく、「市民性かも」と思ったものからそれが起きている背景まで考えることを意識してみました。

まち歩きの様子

まち歩きでは、近隣の4つの商店街を通って歩きました。

外国語を母語とする人たちをサポートする施設、ベンチに座ってお喋りするおばあちゃんたち、店先で雑談をする店主とお客さん。様々な光景が商店街では見れました。

その中でも面白かったのが、道路の凸凹を塞ぐ段ボールです。ある商店街では道がレンガで舗装されていました。

しかし、ちらほらレンガが剥がれていたり、凹んでいたりして、凸凹しているところもありました。そんな道で、レンガがたくさん剥がれた箇所を段ボールとテープでカバーしているところがありました。おそらく凸凹が気になったまちの人が自分にできることとして段ボールで凸凹を塞いだのだと思われます。

こんなふうにまち歩きでは、まちで起きていることとその背景を考えて歩いていきました。

「市民性かも」を共有する

まち歩きから戻ってきたら、まちで見たものから「市民性かも」と思ったものを付箋に書き出して共有していきました。

付箋は以下のようなものが出てきました。

  • 道路の凸凹を塞ぐ段ボール

  • 車椅子でタバコを吸うおばあちゃん

  • お客さんと雑談する店主

  • 道の落ち葉掃除

  • 市民発信のイベントがたくさん

どこで見たのか、どんな様子だったのかなども1つ1つ共有していきます。

共有していくうちに「私も同じ付箋書いた」という声や「今の話だとこういうこともあるかも」と新しく付箋が書かれていく場面もありました。

最後に「市民性って実は〇〇なんじゃないか」というお題に対して、〇〇の部分を埋めてみましょうというワークを行いました。それに対して、以下のような回答が出てきました。

  • 思いやりとおせっかい

  • ジブンの拡張

  • 私の範囲が広がること

  • 想像力を持ったありのままの重なり合い

  • ヒーローなんじゃないか

  • 名前のついていない一言で言い表せない現象

市民性という言葉は正解があるわけではありません。人によって想いも願いも行動も異なり、それにより言葉だけで説明するのが難しい部分があります。

だからこそ、PIECESではワークショップを通して市民性を多くの人に届けようと思っています。

執筆:くりのさやか


【オンライン講座】「暮らしの中にある市民性」参加者募集中!

PIECESでは一人ひとりの手元から紡がれていく「市民性」に着目しています。市民性はどんな風に育まれていくのか、わたしたちの暮らしにはどんな市民性があるのか、参加型ワークショップを通じて参加者とともに考えます。

【講座概要】

日時:2024年12月11日(水)12:00-13:30
   2024年12月18日(水)19:30-21:00
※どちらも同じ内容となります。お申込みフォームに希望日時をご選択ください。

場所:オンライン(ZOOMを使用します)
参加費:500円(市民性について紹介するミニ冊子付き(PDF版))

【こんな方にオススメ】
 ・子どもたちのために自分にできることを考えてみたい方
・PIECESが伝えている「市民性」について詳しく知りたい方
・「子どもの孤立」という問題に関心のある方
・子どもを取り巻く問題について知りたい方
・PIECESの活動を詳しく知りたい方
・PIECESが主催する市民性醸成プログラムCitizenship for Children に関心がある方

▼詳細や申し込みはこちら
https://mikke-2412.peatix.com/


【積水ハウス様】自宅と地域をつなぐ「住まい開き」を取材・交流会を行いました。

<地域との「住まい開き」を通じた豊かなつながり>
積水ハウス株式会社様が発行する、同社の戸建て住宅オーナー様向け冊子「きずな」にて、オーナー様が趣味や特技を生かして行っている「住まい開き 」※を募集・取材する企画にPIECESが協力サポートとして参画しました。

本企画では、PIECESは協力パートナーとして企画全般の立案に携わったほか、オーナー様を対象としたオンライン交流会を開催しました。「地域交流」をテーマとした参加者の皆さまとの対話や、「住まい開き」をする際にヒントとなる「市民性」に関するお話をさせていただきました。

交流会では、「わたしと地域」との関わり方を中心に、いろいろな気づきや再確認があった様子でした。とくに、「曖昧さ」という言葉が印象に残った方が多く、「お家作りでも内と外を曖昧にして空間を広く見せたりしますが、地域との関わり方も同じなんだなと感じました」という気づきの声や「人と人とのつながりが、人生を豊かにしていくことを再確認した」といった感想が届きました。
ご参加いただいた3組のオーナー様には、「住まい開き」の様子を取材、同社が発刊する生活情報誌「きずな(150号記念号)」で紹介させていただきました。

PIECESは、積水ハウス様がグローバルミッションとして掲げる”「わが家」を世界一幸せな場所にする”に共感し、「住まい開き」という地域との関わりを通じて、豊かなつながりが育まれていくことを願います。

※住まい開きとは?
住まい開きは、自身の趣味や好きなことを活かしながら、自宅の一部をご近所や地域の人などの集う場・コミュニティの場をつくる活動を指します。
「わたしと地域」がゆるやかにつながることで、暮らしへの愛着やウェルビーングの向上にもつながると言われています。


「私たちの法人でも、協働を考えてみたい」「研修・講演を開催してみたい」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。

「子どもとの関わりをふりかえる 【リフレクション体験基礎編】」をスタートしました!

PIECESでは、子どもたちの生きる地域に「信頼できる市民」を増やしたいという想いから、活動を行なっています。そして子どもにとっても自分にとっても心地よい関わりを生むために「リフレクション」という営みを大切にしています。

今回の講座では、5名の方に市民性醸成プログラムCitizenship for Children(CforC)プログラムの大切なエッセンス「リフレクションワーク」を体験していただきました。

PIECESの活動紹介、そしてリフレクションの説明をした後、参加者お一人お一人に子どもや他者との関わりで「ちょっとモヤモヤしたな」「なんでああなっちゃったんだろう」というような場面を思い出していただきました。そのエピソードをもとに、出来事の背景に想いを馳せる問いを投げかけ合うペアセッションを二人一組で行いました。

毎日忙しなく過ぎていってしまいますが、子どもや他者との関わりを少し立ち止まって振り返り、相手の言動や背景にある考えや願いに想いを馳せ、「自分が大切にしたいこと」はなんだったのか、「自分の願い」はどのようなことなのか、それぞれが立ち止まってみつめる時間を過ごしました。

参加者の声

・相手の気持ちを想像したり、自分の気持ちや感情に焦点を当て、相手も自分の気持ちもないがしろにしない、尊重することの大切さに気づかされました。

・自分の価値観を再認識し、またペアーの相手の思考・行動からも学ぶべきところをたくさん発見できた

・ペアの方と少し違った価値観を持っていることが印象的でした。だからこそ新しい発見や、自分もこうありたいなと思い、自分の成長にもつながる時間だったなと思います。

PIECESでは今後も定期的に「リフレクション体験講座」を開催予定です。ご関心ございましたらぜひご参加ください。


CforC動画コース冬期、参加者募集中!

子どもと関わる実践者の講義や質疑応答の様子などをオンデマンドで視聴する「動画コース冬期」の参加者を募集しています。

【募集期間】:10/18~11/14
【こんな方にオススメ】
 ・普段から子どもに関わる活動や子育てをしており、自身の関わり方に迷うことがある
 ・すきま時間を活用して、子どもに関わる専門職の講義を聞きたい
 ・子どもに関する活動経験や予定はないが、子どもを取り巻く環境に関心を持ち、自分にも何かできることがないかと考えている

自分の気持ちを大切にしながら、目の前にいる子どもたちとの関わりに良い変化をもたらしたい。CforCは、そんな思いに応えるプログラムです。ぜひ一緒に学びませんか。

▼詳細や申し込みはこちら
https://peatix.com/event/4162541/


研修レポート|【ピジョンランド府中さま】子どもの権利に関する研修

ピジョンランド府中さまにて、子どもの権利に関する研修を実施しました

ピジョンハーツ株式会社さまが運営する保育園「ピジョンランド府中」にて、子どもの権利に関する研修を実施しました。
ピジョンランド府中では時代に合わせた保育の向上を目指して、毎年職員研修に取り組まれているそうです。その中でも今年は「子どもの人権」について、1年間かけて職員で学びを深めていると伺いました。その一環として、今回は「子どもの権利」についてPIECESの職員からピジョンランド府中で勤務される職員さんに向けて、お話をさせていただきました。

「子どもの権利条約とは」といった歴史や概要のお話から、実際に暮らしや保育の中で子どもの権利を尊重するとはどういうことか、具体的な事例をもとに共に考えを深めました。また「子どもの権利」の視点だけではなく、子どもや関わる大人の行動の背景にある「願い」に目を向けることの大切さにも触れ、子どもたちとの日々の関わりを立ち止まって見つめ直す時間をともに過ごさせていただきました。

参加者の声

・「子どもの権利」のメガネで見てみると、大人が子どもの権利を侵害しているかもしれない。という話しを聞き、考えさせられました。

・子どもの権利を大切にすることも大切だが、大人も大切にしないといけないと言っていたのが、印象的でした。自分を大切にすることにもつながってくる「子どもの権利」。子どもを一人の人として見つめ、子どもの声を聞く。時間に追われてしまう大人も、もっと子どもの声を聞いて保育をしたいと思いました

・普段保育の中で、子どもの権利を尊重するのは難しいこともあると思っていたが、子どもの言うことを全部聞く、ということではなく保育者側の願いも含めて、一番良いことを探していく、考えていくということが子どもの権利を尊重するということになると分かった。

・子ども一人ひとりが持っている権利は、大人と同じこと。子どもも1市民としての関わりが大切であること。受講して最も大人として大切にしなければならないことが分かった。

・子どもの権利を大切にするには、お互いの権利を尊重するということを意識し、子ども同士の関わりはもちろん、自分自身と子どもの関わりに反映させていけたらと思う。

子どもの願いをみつめる -子どもの権利の視点から-
日時:2024年10月12日(土)
主催:ピジョンランド府中
講師:矢部杏奈(PIECESスタッフ)

「私たちの法人でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。


新たな出会いと繋がりを楽しむ場「PIECESメイトトーク」1周年を迎えました!|PforPレポート

「PIECESの他の寄付者のことを知りたい」というPIECESメイト(継続寄付者)の声をもとに「人」にフォーカスして、自身の仕事や取り組み、人生についてゲストの10分間のフリートークを通じて、新たな出会いと繋がりを楽しむ場「PIECESメイトトーク」を2023年9月から開催し、1周年となりました!

2024年8月までに全13回、毎月開催し、スタッフを含め述べ250名の方にご参加頂きました。PIECESメイトの方、メイトのお知り合いの方、ゲストのご友人、はじめましての方等、様々な方にご参加頂き、ここまで開催することができました。本当にありがとうございました。

PIECESメイトトークの企画から当日まで、PIECESメイトを中心に運営しています。引き続きゲストのフリートークを聴きながら、参加者とゲスト、スタッフ関係なくみんなで交流・対話する時間をつくっていきたいと思います。

PIECESメイトトークを企画・主催している中原亮さんからコメント:

これまで多くの方々にご参加いただき、メイトトークが皆様に楽しんでいただける場所になってきたことを大変嬉しく思います。これからも、この場所が様々な人々の出会いの場となり、それぞれの思いに触れ、新しい気づきや繋がりが生まれるようにしていきたいと思っております。少しでも興味をお持ちの方は、ぜひ一度ご参加いただければ幸いです。それでは、メイトトークでお待ちしております!

これまでの参加者の声

  • 人と人をつないでくれる場は貴重だなと思います。

  • 個性豊かな方々に出会えすぎて、すごく充実した時間に恵まれた。

  • ”何をしているかわからないと言われる人たち”とたくさん知り合えました。

  • 人にはわかりにくい、のかもしれないけど、足を一歩踏み込めば、逆に、何が分かりにくいのか、分からなくなる、PIECESを常識にしていきたいですね。

次回のメイトトークのお知らせ

10月26日(土)、PIECESのメイト(継続寄付者)の若林碧子(みこりん)さん、佐々木彩(あやちゃん)さんをゲストにお招きします。みこりんは学生の時からPIECESに関わり、広報ファンドレイズ担当としてPIECESの発信を担ってくださいました。現在は民間企業に勤務されています。あやちゃんは公務員としてお仕事しながらプロボノメンバーとしてCforCコンソーシアムに関わってくださっています。

お2人の活動への想いや背景などを紐解きながら参加者、ゲストの垣根を越えてお話してみませんか?


【PIECESメイトトークVol.14 イベント概要】

日時:2024年10月26日(土)14:00-16:00

会場:渋谷区恵比寿社会教育館3階 学習室2

住所:〒150-0013 渋谷区恵比寿2-27-18

アクセス:

JR山手線、埼京線・東京メトロ日比谷線 恵比寿駅 徒歩13分、東京メトロ日比谷線 広尾駅 徒歩12分

参加費:(軽飲食代込み)

【社会人】参加費1500円

【学生】参加費500円

※毎月・毎年の継続寄付者ではない方は、1000円の寄付付きチケットをお選びください。

対象:PIECES寄付者の方、PIECESの活動に興味を持っている方

定員:15人

Piece for Peace 寄付者限定オンラインスペースに参加しませんか?

Piece for Peace (以下PforP)は、PIECESメイト(継続寄付者)が集い、つながるオンラインスペースです。みんなの力が少しずつ集まることで、大きな市民性の力に変わっていく。一人ひとりが「Piece for Peace」を目指します。

PforPに参加している人の属性は、会社員やNPO職員、フリーランスなど様々です。特に地域の子どもや若者に関わる活動をしている方が多く、メンバーの活動現場を訪れたり、メンバーが挑戦しているクラウドファンディングに参加したり、さまざまな連鎖が日常的に育まれています。

※PforPはSlackというオンラインチャットツールを使用しています。

詳細はこちら

https://www.pieces.tokyo/pforp

「わたしの中にある市民性 - PIECES活動紹介&ワークショップ-」をスタートしました!

PIECESでは、子どもたちの生きる地域に「信頼できる市民」を増やしたいという想いから、これまで活動を行なってきました。私たちは一人ひとりの手元から紡がれていく「市民性」に着目しています。

今回、PIECESの活動紹介と、私たちの暮らしの中にある「市民性」について考える参加型ワークショップをあわせた「わたしの中にある市民性」を9月12日・25日に開催し、2日間で16名の方にご参加頂きました。

市民性は特別な人や特別な出来事にあるのではなく、毎日の何気ない風景の中にあります。そのことをお伝えし、参加者一人ひとりが日常の中で出会った市民性を見つめ直しました。

自分が住むまちや地域で起きたこと、ご近所さんとの何気ない会話、地域の人も一緒に子育てを見守ってくれている話、地元のお祭りに参加して気付いた自分の想いなど、少人数のグループに分かれてご自身がみつけた「市民性」を語り、感想共有を行いました。

今回ご参加頂いた方に「やさしさのむしめがねBOOK」をPDFでお配りしながら、市民性についてご紹介しました。

参加者の声

・自分の「あり方」について、改めて考えたり振り返ったりする機会になった。

・はじめての参加でしたが、とてもあたたかい雰囲気のなかで、ワークを通じて市民性について考えることができました。

・市民性というのはそんなにかたいものではなく、ほんのちょっと勇気を出すことなのかな、と思いました。

・やさしさのむしめがねや、グループワークで、小さな幸せが地域に溢れていることを改めて感じることができました!

・対話のグラウンドルールに表されているような温かな場が心地よかったです


今後も「わたしの中にある市民性ー PIECES活動紹介&ワークショップ ー」を開催予定です。ご関心ございましたらぜひご参加ください。

(執筆者:佐藤麻衣)




CforC2024基礎コース・探求コースがスタートしました!|CforCレポート

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムCitizenship for Children2024

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するプログラムです。

今年度の募集広報期間を経て、CforC2024は基礎コース3名、探求コース10名、動画コース6名にご参加いただき、プログラムをスタートしました!

初回は9月18日に講師を囲む会、9月21日に対面ゼミを実施しました。

講師を囲む会

参加者には、事前に2つの講座動画を視聴してきてもらいました。

「子どもの発達と心のケア ~児童精神科医の視点からみえる、子どもたちの今〜」
講師:小澤いぶきさん(NPO法人PIECESファウンダー/一般社団法人Everybeing共同代表/児童精神科医/こども家庭庁アドバイザー)

①子どもを取り巻く現状
②子どもの発達の基盤となる安心・信頼の醸成
③子どもの発達に影響するもの
④子どもが子どもでいられる社会であるために

「わたしたちの中にある「市民性」を見つめる」
講師:斎典道さん(NPO法人PIECES代表理事/ソーシャルワーカー)

①なぜいま、「市民性」なのか?
②市民性の発揮と「優しい間」の創出

2つの講座を通して、子どもを取り巻く環境について様々な角度から学ぶことができました。そのうえで、子どもにとって安心できる関わりはなにか、ひとりの人としてなにができるのかという問いが生まれたように感じています。
参加者から講師に投げかけられた疑問や葛藤を一部をご紹介します。

・一人の人としてかかわるときに、どういう感覚を持って接しているのか。

・中高生の自尊心を育む接し方について、こういう考え方が大切だと考えられるものはあるか。

・専門性と市民性は対極にあるものなのか。専門性を持って活動する人のなかにも市民性があり、市民性を持っている人のなかにも専門性があるということなのか。

質問に対する講師からのコメントも、正解の提示ではなくひとつの視点として、講師と参加者との対話が繰り広げられました。今回は少人数だったため、一人ひとりの声を聴きながら、対話していくことで自分の価値観が揺さぶられたり、様々な感情が生まれていく、とても豊かな時間となりました。

ゼミ活動

9月21日は、東京と大阪の2つの会場で参加者が対面で丸1日集まり、ゼミ活動を行いました。今年度のゼミ活動は、東京クラスは10名、大阪クラスは3名の参加者と、それぞれ修了生やプロボノといったピアサポで、同時間帯に2会場で同じプログラムを行うという初めての試みです。

第1回目のゼミは「学びあいの土台をつくる」をテーマに次の内容を行いました。

  • 安心・安全な環境づくりのワーク

  • お互いを知り、“学び合い実践するコミュニティ”の基盤をつくるため、CforCにたどり着くまでのストーリーを語る

  • 市民性のメガネをかけながら、街歩き

  • 自分自身や自分の周囲に既にある価値観のメガネ

昨年まではオンラインで行っていたプログラムですが、今回は少人数での対面開催ということで、発する言葉だけでなくその人の仕草や行動や様子など、一人ひとりの存在をリアルに感じることができました。今後みんなで過ごしていくプログラム期間がとても楽しみになりました。

参加者の感想 うっちー(探求コース)

他の参加者の方がどのような過程を辿ってCforCに辿り着かれたのかをみんなで輪になり、語り合うパートが印象的でした。

相手の立場になって考えることを示す「他者の靴を履く」という言葉がありますが、皆さん一人一人のストーリーをお聞きして、聞く前と比べて皆さんから発させる言葉の背景が少しだけ見えるような気がしました。それもまた主観的解釈に過ぎないとはいえ、分かりやすく見える人の振る舞いだけでなく、その人の価値観・願いの部分まで知って初めて「他者の靴を履くこと」が出来るのであってその行為は決して容易くはないのだなと実感しました。

他者の立場に立つという行為は相当な相手への関心やオープンな相互コミュニケーションが無ければ真の意味では達成されてないと思っていたので、やっぱりそうだよなぁと納得させられました。相手の立場に立とうと考えたその時に、自分が相手の価値観や願いまでを考慮した上で考えられているのか(色眼鏡をかけてしまっていないか)を意識していきたいと思います。

CforC2024では今後も、様々なフィールドで子どもと関わる実践者や専門家の方を講師に招き、参加者同士の対話やワークを通して、子どもと自分にとっての心地よいあり方をみんなで探していきます。

執筆:西角綾夏

【コラム】夏休み明け、子どもたちの「こころの声」に耳を傾ける

夏休みなどの長い休みが終わるとき、新学期にワクワクしたり、ちょっぴり憂鬱な気持ちになったり、嫌だな、行きたくないなと感じたり、休み中に生活していた場所以外の選択があることにほっとしたり、さまざまな気持ちが出てくるかもしれません。

そういった気持ちをもつことは特別なことではなく、どんな気持ちも子どもたちの大切な気持ちであることに変わりはありません。
そんな中、しんどい、憂鬱だよ、休みたい、という気持ちを、周囲に安全に話せる環境が少ないと感じている子どもたちもいるかもしれません。

どんな気持ちか言葉にしづらいとき、子どもたちはからだやこころの変化をサインで教えてくれることがあります。それはもしかしたら、その子が安全ではないことの大切なサインかもしれません。サインが現れることはとても自然なことであり、子どもたちがもつ力でもあります。

例えば、遊ぶこと、休むことも子どもの大切な権利。

自身の状態を教えてくれる大切なサインを私たち大人は大切に受け止め、子どもが1人だけで頑張る以外の選択肢とつながる道を、子どもの声を聴きながら子どもの周りにつくっていく必要があります。

からだやこころのサインとは?

【からだのサイン】

・ごはんを食べたくない
・頭がいたい
・お腹がいたい
・いつもより嫌な夢をみる 
・身体がちぢこまる
・息をすったりはいたりするのが早い
・身体に力が入らない など

【こころのサイン】

・外にでるのが不安になる
・なんだかイライラする
・自分が今どんな気持ちかわからなくなる
・だれかを頼る、相談することが難しくなる
・好きなことをやる気も起きない
・いつもよりだれかにあまえたくなる
・人のことがこわい
・自分のことを傷つけたくなる  など

※NPO法人ぷるすあるはとPIECESが協働で作成した『からだとこころのワークブック』から抜粋

子どもとのコミュニケーションで大切なこと

いつもと違うサインが出ているなと感じたときは、以下のことに気を付けて子どもたちとコミュニケーションを取ってみてください。

【言葉かけ】

・子どもの感情を否定せずに受け取る
子どもは言葉だけではなく、さまざまな形で自分の気持ちのサインを出しています。
さまざまな表現を丁寧に受け取り、子どもがどんな体験をしているのかを共有する安全な場をつくってみてください。

・子どものこころに声に耳を傾け、受け取る
自身の経験や判断、思い込みをちょっとだけ傍に置いて、子ども自身が何を感じ、どのような体験をしているか、声にしていない心の声に耳を傾けてください。
そして、教えてくれた体験や感情に対して、共有してくれた勇気への敬意を持ちながら、ジャッジすることなく「受け取ったこと」を肯定的に伝えてみてください。

・このような感情を抱くことは自然なことだよと伝える
子ども自身が「どうしていいか分からない」様子がある場合は、そのように感じることもとても自然なこと、そう感じることを共有してくれてありがとうということを伝えてください。
そして話したいタイミングで話して大丈夫だということ、一緒に考える方法もあるということ、私も一緒に考えたいと思っていることを共有してみてください。

・選択肢の情報を共有する
「私以外にも、こんな人に聞いてみたり、こんな場所に行ってみる、こんな選択肢もあるみたいだよ」とうことを、押し付けるのではなく、子どもがどうしたいかを大切にする姿勢で共有するなど、選択肢の情報共有もとても大切なことの一つです。

また、今が安全でないと感じたり、もし死にたい気持ちが強い、自分を傷つけることがやめられない場合は、子ども自身に安全について丁寧に共有し、まず安全を確保しましょう。

【行動】

・習慣を大切にする
毎日行っている習慣や日課を大切にしてみてください。規則正しい生活(いつもと同じ時間に寝る、ご飯を食べるなど)は安心感に繋がることがあります。

・やっていること、できていることに目を向ける
歯を磨いた、ご飯を食べた、好きなことをした、漫画を読んだ、疲れたから横になった、深呼吸したなど、私たちは負荷がかかっている時でもたくさんのことをしています。
そういったできていることに目を向けて見てください。書き出したりリストにしてみることも方法の一つです。

・子どもの声を聴く環境をつくる
大人が伝えるだけではなく、何より子ども自身の考えや感じていることを聴くことを大切にしてください。
今日と明日で意見が変わるのも自然なことです。それを子どもと共有し、安全に声を出していいと思える環境をつくってみてください。
子どもにかかわることは、子どもの考えをまず聴き、話し合って一緒に決めるようにしましょう。

・「どうしたいか」を尊重する
子どもの「どう過ごしたい」「どうしたい」という気持ちを尊重する時間を作ってみてください。

子どもの力を信じてかかわる

どんなに小さくても、子どもは尊厳ある一人の人間であり、権利の主体でもあります。子どもに、そして自分に関することに関わり、意見を表明する権利があります。
大人がそうであるように、それぞれの考えや視点、感情をもっています。
子どもたちの声に耳を傾け、尊重することから心地よいコミュニケーションが始まります。
また、人の心は揺れて変化します。今日と明日で違うことを伝えてくれることも大切に受け取りましょう。

一人の権利主体であり、尊厳ある「人」として子どもと関わることで、関わる大人自身の中に葛藤が生まれることもあるかもしれません。自身の葛藤も大切にしながら、関わる大人もまた、自分が一人の人として大切にされたり、ケアされる時間をつくってください。

執筆:小澤いぶき(PIECESファウンダー/一般社団法人Everybeing 共同代表)


2023年の小中高校生の自殺者数は513人と、統計がある1980年以降で最多となった2022年から高止まりしていることが厚生労働省より発表されています。

厚生労働(警察庁「自殺統計」より厚労省自殺対策推進室作成)

特に、夏休みなど長期の休み明けは、子どもたちがさまざまな感情を抱き、不安定になりやすい時期です。
18歳以下の子どもの自殺は長期休業明けに増える傾向があるとして、文部科学省や厚生労働省は注意を呼びかけています。

子どもたちの安全な環境と選択をつくるのは社会の責任でもあります。
子どもたちは私たちのすぐ隣で暮らしており、私たちのふるまいや関わりは、子どもたちの暮らしに影響を与えているからこそ、子どもを尊厳ある一人の人としてみつめ、子どもの「こころの声」に耳を傾け、子どもと共にある社会と日常を育んでいくくことが大切です。

「まもろうよこころ」(厚生労働省ウェブサイト)
こどもの相談窓口(こども家庭庁)
子どものこころのケアに役立つ資料(兵庫こころのケアセンターより)

研修レポート|【NPO法人 よこはま地域福祉研究センター様】横浜市地域ケアプラザコーディネーター共通研修

横浜市地域ケアプラザコーディネーター共通研修を実施しました

特定非営利活動法人よこはま地域福祉研究センターが主催する、地域ケアプラザのコーディネーター向けの研修が開催され、代表の斎が「共生社会×市民性」に関するテーマで講演・グループワークを交えたセッションを実施しました。

地域ケアプラザは、高齢者、子ども、障害のある人など誰もが地域で安心して暮らせるよう、身近な福祉・保健の拠点としてさまざまな取組を行っている、横浜市独自の施設。
当日は、主に子ども・若者を取り巻く「孤立」の現状や支援課題、それに対してまちの中で「専門性」だけでなく「市民性」が発揮されることの意味や可能性についてお伝えし、ケアプラザやコーディネーターという立場での、まちの人たちや子どもたちの関わりについて共に考える時間となりました。

今後も、一市民という立場から考える市民性だけでなく、支援者や専門職の人たちにとっての「専門性」と「市民性」について、学び合い、深め合う機会を作っていければと思っています。(執筆:斎)

参加者の声

・制度的な事より気持ちや思いもプラスした行動のことを大切にする気持ち。役割や立場を超えて相手を思いやれる姿勢。専門性(支援)の立場だけでなく、市民性(関り)も大切にしながら地域と進めると良いと思う。

・「何をするか」ではなく「どうあるか」という自身の在り方を考える機会となりました。

・市民性を具体的に言語化するのが難しかったが、コーディネーターという職種は専門性も必要だが市民性を育み生かすことが地域住民との関係づくりにつながるという気づきを得ることができた。

・専門性、知識がないと...と思い込んでいたような気がしていましたが自分だからこそ地域に近い立場だからこそ活かせる特性があり大事にしながら業務や活動に関わっていきたいと思いました。

共生社会をめざすためにー子ども・若者への理解を深めるー
日時:2024年8月2日(金)
主催:NPO法人 よこはま地域福祉研究センター
講師:斎典道(代表理事)

「私たちの地域でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。

事故や災害が起きたときのケアについて ~ 子ども「心」のケアの視点から ~

みなさま、九州地で大きな地震がありましたが、ご無事でしょうか。

夏休み中ということもあり、交通機関への影響などを受けている方も多いのではないでしょうか。

地震や災害が起こったとき、私たちのこころは、身体と同じように様々な反応が現れることがあります。その反応は、危機に対する自然な反応だといわれています。

PIECESのファウンダーである小澤(一般社団法人Everybeing 共同代表)が執筆したnoteには、災害時にどのような反応が起こるか、またその時のケアなどのヒントが掲載されています。

ぜひ参考までにご覧いただけますと幸いです。

--------

事故や災害が起きたときのケアについて~子ども「心」のケアの視点から~|Ibuki Ozawa https://note.com/ibukiozawa/n/n8a7351179ee4?sub_rt=share_b

--------

暑い日が続きますので、熱中症にどうかお気をつけください。
皆さまがどうか少しでもご無事で過ごせますよう。
たくさんの方に届きますように。

NPO法人PIECES/一般社団法人Everybeing

イベントレポート|「代表の継承、そしてこれから」を開催しました!

設立から8年、そして代表継承という大きな節目を迎えるにあたって、これまでの軌跡と感謝、そしてこれからの展望をお伝えする特別イベントを日本橋にあるアステラス製薬株式会社様の会場をお借りして開催しました。

当日はオンライン47名、会場参加者78名の計125名の方にご参加いただきました。ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

PIECESを支えてくださっている皆さまへに感謝をするとともに、代表継承という特別な機会に立ち会っていただきました。

第一部のトークセッションでは、まず最初に「創業メンバーが語る!PIECESのはじまり」というテーマでトークセッションを行いました。創業時のメンバーである青木翔子さん(PIECES元理事)、荒井佑介さん(PIECES元理事、NPO法人サンカクシャ代表理事)、小澤いぶき(PIECES代表理事)、斎典道(PIECES理事/事務局長)の4人で、PIECESの創業した頃を思い出しながら対談しました。当時それぞれが抱えていた想いや葛藤、迷いなどを一人ひとりが語る貴重な機会になりました。

そして次に「代表の継承、そしてこれから」というテーマで、小澤いぶきと斎典道が約2年間にわたるトランジションのプロセスに際して2人がそれぞれどのような不安や葛藤を抱えていたのか、代表を継承するという決断をするまでに至った想いなどをお話しました。

最後にこれからのPIECESについて斎から、小澤から自身がこれから取り組んでいく活動について発表を行い、第一部のトークセッションは終了となりました。

第二部の交流会では、第一部から打って変わり、飲み物とお菓子を手に取りながら会場参加の皆様と交流を行いました。久しぶりに会って懐かしむ場面や、斎やスタッフに応援の言葉を送ってくださる場面など、約1時間にわたり盛り上がりました。そして斎と小澤、それぞれから言葉を述べ、3時間に渡るイベントは幕を閉じました。

ご参加いただいたみなさま、そして今回は参加できなくともお気持ちを寄せてくださったみなさま、本当にありがとうございました!

法人設立から8年。 さまざまな想いや葛藤を抱え、乗り越え、代表の継承という節目を皆さまと共に過ごせたことを心から感謝しています。

PIECESはこれからも、関わる人々の想いや願いを大切に、優しい間を育んでいきます。 これからもよろしくお願いいたします。


当日、会場を華やかにしてくれた風船は、PIECESメイト(継続寄付者)の有志メンバーが準備をしてくれました!
PIECESメイトのみなさま、ありがとうございました!

事業報告イベントを開催しました|CforCコンソーシアムレポート

子どもの日常を支える市民向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」で大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたCforCコンソーシアム。

5月31日に、子どもの孤立を防ぐための協力・共創プロジェクト『CforCコンソーシアム』の事業報告イベントをオンラインで開催しました。本イベントでは、これまでの活動を振り返り、立ち上げからおよそ1年が経過したプロジェクトの現在地と、育まれている協働の取組の報告を目的に実施しました。

冒頭、プロジェクトリーダーであるPIECESの斎よりプロジェクト立ち上げの背景や概要と共に、具体的な協働事例を交えてこの1年間の取組の報告を行いました。立ち上げ1年目のプロジェクトということもあり、主には「体制つくり」をテーマに掲げ、参画いただいた7団体と共に少しずつ前進してきた1年だったと振り返りました。

また、推進する中で、様々なフィールドで専門性と市民性のどちらも求められることをあらためて実感したことや、今後の課題にサステナブルなプロジェクト運営が重要であると述べました。

後半パートでは、CforCコンソーシアムに参画する一般社団法人We are Buddies(以下、WAB)の加藤愛梨さん、さきちゃんち運営委員会の亀山恒夫さんと共にトークセッションを実施しました。様々な話題が繰り広げられていく中で、加藤さんからは、WABとCforCの類似点の1つに、子ども(相手)の気持ちや心に寄り添うだけでなく、自分自身の気持ちも大切にし、フラットな関係を築くことの重要性を挙げました。また、市民性についても言及し、市民性を発揮する上で、それは自分の中にある「余剰」を差し出すことであり、「余り」であるからこそ無理なく発揮することできるのではないかとお話いただきました。

亀山さんからは、CforCプログラムで取組んでいる「リフレクション(体験の振り返り)」を如何にして日常生活の中に組み込んでいけるようにできるか、その大切さと習慣化していくことの難しさについて言及いただきました。

まずは1年目の節目として、本プロジェクトの現在地の報告を終えることができました。

そして2年目となる2024年は、これまで大切に育んできたものを徐々に外側へと広げ、子どもの孤立を防ぐための新たな協力・共創を生み出していけるよう取組んでいきます。

CforCコンソーシアムとつながりませんか?

◆CforCコンソーシアムとは

PIECESでは「市民性の醸成」を掲げて、子どもの日常を支える市民や非専門職の支援者向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」を運営しています。CforCコンソーシアムは、CforCで大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたコンソーシアムです。

本コンソーシアム事業では、公益財団法人トヨタ財団より3年間で約1,800万円の資金助成をいただいてます。

本プロジェクトにご関心のある方はぜひお問い合わせください。

(執筆:CforCコンソーシアム推進担当 村山 裕紀)

実践コースが終了しました|CforCレポート

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するオンラインプログラム Citizenship for Children 2023

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するオンラインプログラムです。

CforCプログラム2023は、2024年1月末をもって無事終了し、その中から希望者5名が地域で自分らしいアクションをしていく「実践コース」に進みました。


実践コースで参加者が取り組んだこと

実践コースは、2024年2月からスタートし、2024年5月末に無事に終了しました。5名の参加者はそれぞれアクションを掲げ、以下のことに取り組みながら、自分なりのアクションを前に進めていきました。

1.伴走ミーティング(随時)
 今年度からは実践者1名にスタッフ・プロボノ・修了生が2名伴走者としてつき、定期的にミーティングを行いました。伴走者からは、実践者のアクションについて、スモールステップの洗い出しや実践者の思いや在り方についての問いを投げかけることを行いました。

2.研修(月に1度)
 実践コースの参加者、スタッフが集まり、毎回テーマごとにインプットとワークを行いました。場を開くことによって重要な視点である、セーフガーディングのレクチャーや、それぞれ企画に参加すると想定した人のジャーニーマップなどを作成しました。

3.対話(月に1度)
 実践コースの参加者同士で対話を行いました。各回の対話では「いまあなたが思う自分らしさとしてどんな側面がありますか。」「あなたがつくる場は、まちにとってどんな存在の場になっていったら嬉しいですか?」など、毎回様々な問いから対話がスタートしました。それにより、実践コースの参加者はお互いの体験や思いが深められたり、自分自身のなかで大切にしたいことに立ち返っていくことができました。

これらの取り組みを経て、今期5名の参加者はお互いの進捗を気にかけたり、なにか悩んだり困ったことがあれば、助けを求めたり、励まし合ったり、思いを同じくする仲間として、ともにエンパワーメントし合っていたことがとても印象的でした。

ひとりひとりのアクション

実践コースでのプログラムを経て、2024年5月には実践者ひとりひとりが下記のようなアクションを行いました。

◆「ホッとできる集会所」@福岡県太宰府市
子育て中のお母さんを対象に、まずは自分の友達のお母さんが興味のあるピラティスを自分が習っている先生にお願いして自宅で個別のセッションを開いてもらいました。その後、ゆっくりできるカフェで、ピラティスの感想や今後のことなど対話していくという企画を行いました。(よねさん)


◆「フラワーバンク  子どもと地域が花で繋がる仕組みづくり」@新潟県上越市
学校には行けるけど、教室に入れない生徒向けに2年前から近くの中学校でフラワーアレンジメントのボランティアをしていました。私の他にも地域には子どもの為に何かできる人はいる。そう思い、地域の人からお花を分けてもらいその花を使ってアレンジメントをつくる仕組みを考えました。(さとみさん)

◆「社会と私の"いい”を見直すダイアログ」@東京都品川区
“子ども”に絞った切り口ではなく、生き方や進路、キャリアについて、自分の中で培ってきた「(これが)いい選択肢だ」と価値基準を持っていることに、大人自身が気付いていける場づくりを実施。「社会(誰か)の評価と、私がほんとうに大切にしたいこと」をテーマに、自分を語り深めていく「じぶんさんさくキャンプ」を開催。(みやこさん)

◆「自分の悩みや思いを安心して表現できる 『自由になる対話の場 free』」@滋賀県東近江市
安心できる場つくり、多様な個性を認める場つくりは自分自身も必要な場所でした。
自分のその思いや願いを表現することで、共感してくれる人が共に『優しい間』をつくるために動いてくれました。その事が嬉しかったです❣(ひろみぃーさん)

◆「交流が生まれるフリー駄弁り場」@東京都荒川区
荒川区の街の図書館である「なにかし堂」でこどもの日のウィークイベントとして、誰でも自由に過ごせる、ボードゲームカフェを行いました。(ライドさん)

実践コース参加者の感想

実践コースの参加者は、みんなそれぞれが自分の本当にやりたいことに向き合い、それがどうやったら実現できるのか?という具体的な行動はもちろんのこと、自分が本当にやりたいことは何か?自分らしさとはなにか?といった自身の在り方についても問いを持ちながら、試行錯誤を続けてきました。
悩んだり、迷ったり、時には自信をなくしたこともあったでしょう。そんな日々を乗り越えて、アクションをしてみた先に、参加者からはこんな声をいただいています。

安心できる場つくり、多様な個性を認める場つくりは自分自身にとってもも必要な場所でした。自分のその思いや願いを表現することで、共感してくれる人が共に『優しい間』をつくるために動いてくれました。その事が嬉しかったです❣

実践コースを終えて

今回2024年5月にプログラムの最終回となる全体での対話の時間を終えて、今年度の実践コースが無事に終了しました。今後、実践コースの参加者たちは自身でアクションを続けていくことになります。引き続き、迷いや不安を抱えながらも、その葛藤をお互いに共有し、高め合いながら、少しずつともに優しい間を広げていけたらと思っています。

CforCプログラムは2024年度も開催予定です。今年度のプログラム開始にあたり、現在スタッフ一同準備を進めています。ご関心を持っていただいた方は、ぜひ今後もPIECESの活動をチェックしてみてください!よろしくお願いいたします。

(執筆:西角綾夏)

実践会議を開催しました|CforCレポート

子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するオンラインプログラム Citizenship for Children 2023

「支援者」ではなく「ひとりの人」として子どもに関わりたいと思うからこそ生まれる、迷いや葛藤。Citizenship for Children(CforC)は、そんな願いや気持ちを持つ人たちが集い、子どもと自分にとっての心地よいあり方をともに学び、実践するオンラインプログラムです。

2023年8月から開始したCforCプログラム2023は、PIECESメイトをはじめとするたくさんの方々に支えられ、2024年1月末をもって無事終了し、現在は地域で実践的なアクションを行う「実践コース」に進んでいます。

実践コースでは、実践者なりの優しい間を地域で実践していく第一歩を踏み出すために、研修・対話を通じて伴走しています。自分の願いと届けたい相手の願いの重なるところにまなざしを向けながら、5月のGWに場をひらくためのステップを歩んでいます。


実践会議の様子

2024年4月13日に実践会議を開催、実践者5名がそれぞれのアクションプランを発表し、ゲストとの対話を通じてアクションプランをブラッシュアップしていく機会となりました。

実践者のみなさんとアクションプランのタイトル

◆米倉里美さん:ホッとできる集会所@福岡の自宅&カフェ

◆黒川瞭太さん:交流が生まれるフリー駄弁り場@東京・なにかし堂(5/6(月)13:00ー19:00に実施予定)

◆村上弥耶子さん:社会と私の"いい”を見直すダイアログ@東京

◆稲葉里美さん:フラワーバンク~子どもと地域が花で繋がる仕組み作り~@新潟

◆奥田弘美さん:自分の悩みや思いを安心して表現できる対話の場@滋賀


ゲストのみなさん

◆神林俊一さん:一般社団法人プレーワーカーズ 理事/一般社団法人TOKYOPLAY/世田谷区 外遊び推進員

◆守本陽一さん:一般社団法人ケアと暮らしの編集社代表理事/医師

◆田中元子さん:株式会社グランドレベル代表取締役社長

◆永田夏来さん:兵庫教育大學 准教授(専門:家族社会学)

発表と対話~稲葉さんの事例から~

フラワーバンク~子どもと地域が花で繋がる仕組み作り~@新潟
私は花が大好きで花で何かしたいと思い中学校の教室に入れない生徒向けのフラワーアレンジメントワークショップをはじめました。そのワークショップで使う花を地域から集められないかと考え、フラワーバンクという花が集まる仕組みを作りました。

子どもたちは花を使って自分を表現できます、また、大人は花を提供することで誰かの役に立っているという思いになります。子どもにとって花を提供してくれる大人が地域にいることを知り、地域の大人にとっても子供たちの不登校などの現状を知り理解するきっかけになります。

このアクションを通して花っていいねと思う人たちが増えてくれてら嬉しいです。そして自分のやりたいことが誰かのお役に立てていたら幸いです。<一部抜粋>

ゲストからのコメント(一部抜粋)

◆田中元子さん

こどもたちのためになるかな?って迷い、自身に疑いを持ちながら、迷いと変態ぶりをどっちももっているのが素晴らしい。どっちかだけではダメ。だれかの役に立ちたい人も、自分を疑い迷うことがないとコミュニケーションというのは一方的になる。

屋台でも、一坪、一箱、一輪からやってみて次が始まるので、ふくらむことをお楽しみに。目の前の濃度が薄くて大きく手をひろげても、それはさとみさんにとって嘘っぱち。さとみさんはどんな規模であっても等しく尊いことをすると思う。さとみさんにとって手応えがあることが一番の成功。

◆守本陽一さん

僕も「本が好き」で図書館をつくったけど、でもそれによって、来れない人もいるんじゃないだろうかと、これでいいのかという思いを持ち続けて運営してきた。やっぱり思っているような人が来なかったなあとか、上手くいかなかったなという時に、辞めちゃうのではなく「じゃあ屋台の方に戻ってみよう」とか、一回撤退してみるもあり。

今の自分と地域社会とのバランスをみつけることが一番大事だと思う。大きければいいというものでなく、やめずに戻ってみたり、違うバランスを模索する。

実践会議の最後にゲストのみなさんからエール

神林俊一さん

皆さん楽しそうな企画なので、まずはやってもらって。苦労してもらったら苦労してもらっただけそれで楽しいと思うので。ダメっていう人っていないと思いますし、CforCのメンバーっていう手伝ってくれたりアイディアくれたりするメンバーも皆さんつながっているので、めちゃくちゃ贅沢な場だから失敗しても怖くないなって気持ちでどんどんやってください。
僕も悩みながらやっているんですけど、その場で悩むっていうのを結構僕楽しんでいるので。悩みながらも「やっちゃえ精神」で頑張ってほしいなと思います。

守本陽一さん

PDCAだとどんどんアクションが縮小していっちゃうんですけど、AR循環といって、興味持ってアクションしてリフレクションするっていうのがおすすめです。わくわくしてやっていくうちに、ひいては面白い人たちが面白い人を集めていきますし、素敵な場になっていくんじゃないかなと思うので。「わくわくドライブ」でやっていくのが結局一番大事かなと思います。素敵なお話ありがとうございました。

永田夏来さん

居心地のよい場をつくるためには、まずは自分が居心地が良くないと辛いと思うんですよ。居心地がいい場所創りたい、楽しいことやりたい、人と繋がりたい、っていうことが目的になっている人がいるけど、やっぱり自分の中にそういう雰囲気が入っているっていうことが大事なのかなっていうところをもう一回確認できるともっと伝わりやすくなるのかなって思いました。
皆さんの成果が聞ける機会があるといいなと思ってます。ありがとうございました。

田中元子さん

「誰かのため業界」でありがちなのが、正しいことと楽しいことがごっちゃになっちゃうこと。ありがとうの数が多いかより、あなたが楽しいかどうかの方が、正直だと思う。あなたが楽しいこと、あなたにとって正直なことをして生きてほしいと思っています。
即興演劇の唯一のルールが、「Yes,and…」。思い通りにならないことが起きたらおらワクワクしてきたぞって思って、楽しく進んでみてください。

今回の実践会議はゲストの方だけでなく、CforC修了生やまきば(プロボノ)メンバーも参加し、実践者へのエールや情報共有のコメントが数多く寄せられました。

実践者の方からは、「初めての貴重な体験でした。一晩考えて、色々気付くことができました。昨日のこと(ゲストの前で発表したこと)も私にとっては挑戦で、挑戦して良かったです☺」というコメントをいただくなど、今後の実践への後押しとなる機会になりました。

メイトの皆さんをはじめとしたPIECESに心を寄せ関わってくださる皆さんのおかげで、今年もまた優しい間が広がろうとしています。今後とも応援お願いします。

(執筆:西角綾夏、鈴木唯加)

PIECESメイトの話を聞き、新たな出会いと繋がりを楽しむ場「PIECESメイトトーク」を開催しています|PforPレポート

「PIECESの他の寄付者のことを知りたい」というPIECESメイト(継続寄付者)の声をもとに「人」にフォーカスして、自身の仕事や取り組み、人生についてゲストの10分間のフリートークを通じて、新たな出会いと繋がりを楽しむ場「PIECESメイトトーク」を企画しています。2023年9月からスタートし、毎月開催しています。

2023年9月からスタート!

2023年9月から始まったPIECESメイトトーク。2024年3月までに都内で7回、京都で1回開催しました。述べ144名の方にご参加頂き、ゲストと参加者の新たな交流が生まれています。
メイトの方だけでなく、会場に関わりのある方、ゲストのご友人が参加してくださったり、輪が広がっていくのを感じています。

会場探しや日程の調整、当日の司会進行などを含め、イベントの企画・運営はPIECESメイトを中心に行っています。毎回2名のPIECESメイトがゲストとして登壇し、ご自身の活動や取り組んでいることなどを10分程度お話頂いています。
ゲストスピーカーを囲んでの対話・交流タイム。ゲストから更にじっくり話を聞いたり、参加者一人ひとりがその場で感じていることを共有する時間を過ごしています。

参加者からの声

  • 普段自分の周りにはいない人のお話を聞けるのは、とても刺激的です。みなさんとお話しする機会も嬉しいです。

  • よりよい社会をつくりたいという皆さんとつながれるのがありがたいです。

  • 自分が今まで考えてこなかったことを考える機会になった。

  • ピーシーズの周りにいる方々の顔が見えて、思いがつながる時間にすごく心があたたかくなりました。

  • 知らなかったことをたくさん知れて楽しかったです。自分自身の生き方を見つめるきっかけになりました。

運営メンバーからメッセージ

りょうさん(PIECESメイト・プロボノメンバー)

  • メイトトークを通じて、多くの方と交流ができていることをとても嬉しく思っています。この繋がりをきっかけに市民性の輪がさらに広がっていくことを期待しています。2024年度も新しい企画を準備中ですので楽しみにしていてください!

はせぴょんさん(PIECESメイト・プロボノメンバー)

  • オンラインイベントではあまり交流できなかったのですが、こういった形で沢山のメイトの方とお会いしてお話しできて、コミュニティが深まり広がる実感を持っています。もっと多くのメイトと交流していきたいので、ご参加をお待ちしております!

PIECESメイトトークはPIECESメイト(継続寄付者)でなくてもご参加頂けます。
様々な方と交流する機会となっていますので、PIECESに関わる方と知り合ってみたい!いろいろな活動をする方々と話したい!という方はぜひご参加ください!



寄付者限定のオンラインスペースPiece for Peace(PforP)のご案内

PforPは、PIECESにご寄付頂いているみなさまが、社会も自分もwell-beingになることを目指して、イベント参加や寄付者同士で交流できるオンラインコミュニティです(詳細はこちら)。まだ入っていない!という方は、お気軽にお問い合わせください。

また、これから寄付してくださる方には、寄付後にPforP加入の案内をお送りいたしますので、この機会にぜひご検討ください(※単発寄付者の方も、期間限定でPforPに参加いただけます)。

みなさんと市民性醸成の道を一緒に歩んでいくことを楽しみにしています!


4月のPIECESメイトトークのご案内

2024年4月はPIECESメイトトークを企画・運営しているPIECESメイトでプロボノメンバーのりょうさん、はせぴょんさんをお招きして昨年お引っ越しした新PIECESオフィスで開催します。


日時:2024年4月26日(金)19:30-21:30
会場:PIECESオフィス
住所:〒113-0033 東京都文京区本郷三丁目30-10 本郷K&Kビル5F 小野田総合法律事務所内 social hive HONGO
アクセス:東京メトロ丸ノ内線・都営大江戸線 本郷3丁目駅 徒歩3分
参加費:
【社会人】参加費1500円
【学生】参加費500円
※毎月・毎年の継続寄付者ではない方は、1000円の寄付付きチケットをお選びください。
対象:PIECES寄付者の方、PIECESの活動に興味を持っている方
定員:20人

講演・研修報告レポート

PIECESでは、日本の子どもを取り巻く環境やPIECESの取り組み、子どもたちの声を聴くとはどういうことか、子どもの周りに存在する市民としてできることなどを研修・講演にてお伝えしています。今回は最近実施した講演・研修の様子をご紹介いたします。

チャイルドラインむさしの様“聴く”から始める~子どもが孤立しない地域とは~

子どもを取り巻く現状や子どもたちの声、子どもの権利条約、心の健康とウェルビーイングな状態について、またトラウマ体験とその影響について具体的な事例を交えながらお話しました。

講演の途中で「子どもの権利を大切にするために、自分の声を聴く」リフレクションワークを行い、ペアに分かれて10個の問いをお互いに掛け合い、自分と相手の願いについてみつめました。

<参加者の声>

・人の思いをそのまま受けとめて聴くことの難しさをあらためて感じました。自分の願いをはっきりと自覚しておくのが大切だと思いました。感情に流されないように、本当に大切で必要なことをきちんと考えて人の話を聴きたいものです。

・全てのお話が勉強になりました。週に数時間、大事な子どもたちと対話する時間を大切に共に過ごしていきたいと思います。一人でも多くの子どもが、自分の歩幅でスピードで生きれる社会、世界であって欲しいです。

・リフレクションは相手と自分を知るワークを通して大変分かりやすかったです。電話は対面でなくて相手の表情が見えない点で声や間で判断する必要があり、集中のいる作業だと感じました。「子ども」というワードがもしかすると「対人間」ということを忘れてしまう点もあると考えたので、一人の人間としてかかわるよう接していきたいと思います。

【チャイルドラインむさしの2023年度公開講座】
テーマ:“聴く”から始める~子どもが孤立しない地域とは~
日時:2024年1月27日(土)13:45-16:45
主催:認定NPO法人チャイルドラインむさしの
講師:小澤いぶき

【生活クラブ運動グループ・インクルーシブ事業連合様】子育て支援フォーラム2023

市民による関わり、市民性の醸成によって、自分の手元からみんなで、地域の優しいつながりを目指す考え方についてお話し、親でも先生でも支援者でもない「市民」として、子どもたちと関わる意義を参加者の皆さんとともに考えました。

<参加者の声>

・実践に基づくお話、わかりやすい内容でとてもよかったです。私も「市民性」という言葉は初めて聞きました。専門性と市民性。私たちは専門家ではないので、確かに市民性を発揮することが大事だと思いました。

・テーマだけを見ていて、「市民性」ってどういう意味だろう??と思っていたところが、お話を聴いてものすごく納得できました。「課題を解決したいわけじゃない」という言葉がとても印象的でした。どうしても個の問題に焦点を当てて、なんとかしてあげなくちゃと思うのだけど、私たち一人ひとりが気持ちにちょっとゆとりをもって、周りの人たちに配慮できる、ちょっとしたことに気付くことができるようになることが一番大切なんだと、改めて気付かせてもらいました。
今、居場所を必要としている人がたくさんいて、場所を作りたいという人もたくさんいて、それぞれに悩んでいると思うので、生活クラブの活動を通して、PIECESさんのような取り組みを共有できたり、一緒に考えたりできるといいなと思いました。

【子育て支援フォーラム2023】
テーマ:地域を育む「優しい間(ま)」と市民性
日時:2024年2月10日(土)14:00-16:00
主催:生活クラブ運動グループ・インクルーシブ事業連合
講師:斎 典道

NPO法人 よこはま地域福祉研究センター様】子ども・若者の育ちと自立を支える人材育成セミナー

孤立に陥る子ども・若者の心理的背景とその後の育ちにつながっていく課題を理解する 多様な人との関わりを取り戻すこと。多様な人の中の「市民性」への期待について、講義とワークショップを通じてお伝えしました。

<参加者の声>

・講義内容の一つ一つに深く納得・共感しました。市民性を醸成することと同時に、子どもたちが「あるがまま」を認められず何か別の目的地や役割や仮面を負わされる今の社会そのものの構造や暗黙のルールや子育て観を見直そうと真剣に大人たちが舵を切ることが、本当に大事だと思いました。

・「市民性」、日ごろ意識はしていないけれど時々目にします。ここら辺でも。言われて見れば、ですが色んな場面を思い出してうれしくなりました。孤立の仕方もその子その子それぞれ、求めている事もそれぞれ、色めがねをかけずに見つめていきたいです。

・あっという間でした。とても貴重なお話でした。支援者として困っていることを探さない、自然体で子どもと就きあう。ひとりひとり、みんなちがうからこそ、日々悩んでしまうのですが、右手になにかかかえていても、左手にいっそう注目して、よりそっていきたいと思います。

【子ども・若者の育ちと自立を支える人材育成セミナー】
テーマ:【講義】児童期・青年期の「孤独」がもたらす「生きづらさ」
    【ワークショップ】今日の地域社会で育つ子ども・若者のココロを探る
日時:2024年2月16日(金)13:30-16:30
主催:NPO法人 よこはま地域福祉研究センター
講師:斎 典道

【横浜市二俣川地区青少年指導員協議会様】こどもの権利って何だろう?

私たちのくらしのあらゆる場面に関わっている「権利」や「人権」。その中でも「子どもの権利」や2024年4月に施行された「こども基本法」を中心にお話しました。

子どもとの日常や関わりを「権利」の視点からみつめ、子どもの権利を尊重するとはどういうことか、事例を交えながら、参加者のみなさまと共に深めました。

<参加者の声>

・「子どもの権利」の実際、実態を知ることが出来て、とても良かったです。

・青少年指導員として、「こどもの権利へのおとなの理解」を促す活動をして行こうと思いました。

・参加者の意見も引き出すような構成となっていて、事例も多く、理解しやすい内容だったと思います。

・学校でもっともっと「子どもの権利条約」を取り上げてもらえるように是非なってほしいです。

【青少年指導員連続講座】
テーマ:こどもの権利って何だろう? ― こども基本法から学んでみましょう
日時:2024年3月17日(日)13:00-14:30
主催:二俣川地区青少年指導員協議会
講師:矢部 杏奈

PIECESでは、日本の子どもを取り巻く環境やPIECESの取り組み、一市民・一企業という立場でできることなどを知っていただくため、講演や研修などのご依頼をお受けしています。
「私たちの地域でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

こども家庭庁との連携|PIECESの政策提言に関する活動報告

PIECESでは2019年より、子どもや若者の孤立に関する政策提言を行っています。
2023年度は昨年から継続して代表理事小澤いぶきがこども家庭庁のアドバイザーを務め、子どもが尊厳を持つ一人の人として、権利が大切にされる仕組みと文化醸成へ貢献してきました。

2023年4月にこども基本法施行、12月にはこども大綱が閣議決定され、子どもの権利と尊厳が大切にされる社会が大きく動き出しています。子どもの声を聴くことが自治体で義務化され、子どもの権利を大人にも子どもにも周知することが明言されています。

12月に開設したこども家庭庁のこども向けホームページでは、「ぼく・わたしあるある」の記事の監修をPIECESが行いました。子どもたちが自分たちの権利を知り、安心して過ごすためのヒントにしてもらえるよう心がけています。


また、こどもや若者が国の制度や政策づくりに参画するための「こども若者★いけんぷらす」にも、こども若者の意見表明のサポートをするファシリテーターとしてPIECESのスタッフ2名が参画しています。

子どもの権利に関する講演や研修の依頼も増え、これまで以上に子どもの権利への関心が集まっていることを実感しています。今後も行政機関や企業、団体など様々な分野のみなさんと連携し、子どもの権利が大切にされる社会を育んでいきたいと思っています。

セミナーレポート|地域全体で子どもの育ちを支える

江戸川区児童相談所と協力してセミナーを開催しました

江戸川区児童相談所が主催する1DAYセミナー地域全体で子どもの育ちを支えるために私たちにできることにPIECESが協力しました。

当日はファミリー・サポート、子ども食堂のボランティアや里親など、子どものための活動に携わっている方や関心のある方にお集まりいただき、体験談や日頃の活動の悩みを共有することで、多視点から江戸川区の子どもや取り巻く環境を考える貴重な機会となりました。

セミナーでは、PIECES代表理事の小澤より「子どもの孤立とわたしたちにできること」をテーマに、子どもの孤立の現状や市民性が醸成されたまちづくりについてお話させていただきました。その後は事務局長 斎の進行のもと、おうち食堂(食事支援ボランティア派遣事業)や里親、ショートステイをされている方々より体験談を語っていただいたり、日常の中での子どもとの関わりや、子どもにとって居心地のよい地域について参加者同士で対話をしながら理解を深めていきました。

今後も、さらなる交流と協力を通じて、子どもたちにとって居心地のよい優しいまなざしに溢れた地域と人づくりをサポートしていきたいと考えています。

参加者からの感想(一部抜粋)

・たくさんの方が支援活動に興味関心を持ち、関わっていることを知ることができて良かったです。世の中はこんなにも温かいんだなと感じることができました。

・地域でどんなことができるのだろう、と思っていましたが、小さなことから市民として子どもたちに関われる機会ってたくさんあるんだなと感じることができました。

・里親になることに対してハードルが高いと感じていましたが、リアルなお話を聞けて短期間から子どもたちの受け入れが可能ということですごくハードルが下がりました。

・困った人を助けたいという同じ思いがある方が多く、そういう力を合わせて活動が出来ればいいなと思いました。

1DAYセミナー「地域全体で子どもの育ちを支えるために私たちにできること」
日時:2024年2月18日(日)14:00~16:30
主催:江戸川区児童相談所  協力:認定NPO法人PIECES
場所:篠崎文化プラザ第一・第二講義室(東京都江戸川区篠崎町7-20-19)
参加者:約45名

当日のプログラム
①講演      : 児童精神科医による「子どもの孤立とわたしたちにできること」
②体験談     : おうち食堂、里親、ショートステイ協力家庭など
③みんなで考える : ワークショップ/グループトーク

「私たちの地域でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。