体験ワークショップ

【イベントレポート】子どもを一人の人としてみつめる

すべての子どもは生まれながらにして、権利を持っています。しかしさまざまな要因から、その権利が守られず、子どもたちの尊厳が大切にされない状況が生み出されています。

PIECESは、子どもたちの尊厳を大切にすることの出発点は「子どもを一人の人としてみつめる」ことだと考えています。
今回は9名の方にご参加いただき、「一人の人としてみつめる」ための土台となる「子どもの権利」についてお話させていただきました。

講座の後半では、簡単なワークや対話を通じて、参加者一人ひとりが、子どもとの日常や関わりを「権利」の視点からみつめ、子どもの権利を尊重するとはどういうことかを考え、深めました。
また「子どもの権利」の視点だけではなく、子ども自身や関わる大人の行動の背景にある「願い」をみつめることの大切さにも触れ、子どもたちとの日々の関わりを立ち止まって見つめ直す時間を過ごしました。

ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

参加者の声

・自分自身の体験からこどもの権利侵害を振り返ることができた。権利を日常生活で意識することの大切さと、この意識をどうすれば地域の大人に浸透させていけるかの課題が明確になった。単なる講義式ではなく大人同士の対話する機会が必要だと感じました。

・自分の行動や発言の背景にある感情や思考、その奥にある欲求や願いに目を向けることがこどもの権利を尊重することに繋がることが印象的でした。

・対話の時間やワークが良かった。安心できる場づくりがなされていると思いました。

・子どもの権利とは何か、日常の場面から自分を振り返ることができた

・子どもの権利に関する学び。子ども基本法の概要を知ることができた。子どもと関わる際に、何が大切で大事かを理解できたように思う。ただ、これを実践することはかなり難しいと実感。

次回は「暮らしの中にある市民性 - PIECES活動紹介&ワークショップ-」を開催

PIECESでは一人ひとりの手元から紡がれていく「市民性」に着目しています。市民性はどんな風に育まれていくのか、わたしたちの暮らしにはどんな市民性があるのか、参加型ワークショップを通じて参加者とともに考えます。

【講座概要】

日時:2025年3月19日(水)12:00-13:30
場所:オンライン(ZOOMを使用します)
参加費:500円(市民性について紹介するミニ冊子付き(PDF版))

詳細・お申込み:https://mikke-2503.peatix.com/


PIECESでは、講演や研修などのご依頼をお受けしています。「私たちの法人でも、研修・講演を開催してみたい!」 そんなご要望がございました以下までお問い合わせください。

【イベントレポート】「道路の凸凹を塞ぐ段ボール」から市民性を考える〜まち歩きワークショップ

まち歩きから市民性を考える

2024年11月16日(土)に兵庫県神戸市の新長田でまち歩きを実施しました。
この企画は、PIECESが大切にしている「市民性」についてさまざまな視点からみつめるオンライン体験ワークショップ「市民性みっけ」の対面版として行いました。

今回まち歩きをした新長田は、徒歩圏内に複数の商店街が残る地域です。阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けながらも、豆腐屋、魚屋、肉屋、八百屋などが軒を連ね、買い物の利便性が高いです。また、まちを歩くと、道端のベンチでくつろぐおじいちゃんおばあちゃんの姿を目にしたり、ベトナム、フィリピン、韓国など、様々な文化を反映したお店があることにも気がつきます。

そんな新長田のまちを4名の参加者と共に歩き、まちで見たことを軸に「市民性」について考えてみました。

まち歩きから市民性を考える

まずはPIECESの活動と参加者の自己紹介を行いました。大阪から参加したメイトの方、PIECESは知らなかったけど「市民性」や「新長田のまち歩き」に惹かれた近隣の方などが参加してくださいました。

その後、市民性について「やさしさのむしめがねBOOK」という冊子を見ながら話しました。市民性は私たちの周りにすでにあり、誰かの願いや想いから生まれてくるものです。

それを踏まえて、まち歩きでは「何か珍しいものを探す」のではなく、「市民性かも」と思ったものからそれが起きている背景まで考えることを意識してみました。

まち歩きの様子

まち歩きでは、近隣の4つの商店街を通って歩きました。

外国語を母語とする人たちをサポートする施設、ベンチに座ってお喋りするおばあちゃんたち、店先で雑談をする店主とお客さん。様々な光景が商店街では見れました。

その中でも面白かったのが、道路の凸凹を塞ぐ段ボールです。ある商店街では道がレンガで舗装されていました。

しかし、ちらほらレンガが剥がれていたり、凹んでいたりして、凸凹しているところもありました。そんな道で、レンガがたくさん剥がれた箇所を段ボールとテープでカバーしているところがありました。おそらく凸凹が気になったまちの人が自分にできることとして段ボールで凸凹を塞いだのだと思われます。

こんなふうにまち歩きでは、まちで起きていることとその背景を考えて歩いていきました。

「市民性かも」を共有する

まち歩きから戻ってきたら、まちで見たものから「市民性かも」と思ったものを付箋に書き出して共有していきました。

付箋は以下のようなものが出てきました。

  • 道路の凸凹を塞ぐ段ボール

  • 車椅子でタバコを吸うおばあちゃん

  • お客さんと雑談する店主

  • 道の落ち葉掃除

  • 市民発信のイベントがたくさん

どこで見たのか、どんな様子だったのかなども1つ1つ共有していきます。

共有していくうちに「私も同じ付箋書いた」という声や「今の話だとこういうこともあるかも」と新しく付箋が書かれていく場面もありました。

最後に「市民性って実は〇〇なんじゃないか」というお題に対して、〇〇の部分を埋めてみましょうというワークを行いました。それに対して、以下のような回答が出てきました。

  • 思いやりとおせっかい

  • ジブンの拡張

  • 私の範囲が広がること

  • 想像力を持ったありのままの重なり合い

  • ヒーローなんじゃないか

  • 名前のついていない一言で言い表せない現象

市民性という言葉は正解があるわけではありません。人によって想いも願いも行動も異なり、それにより言葉だけで説明するのが難しい部分があります。

だからこそ、PIECESではワークショップを通して市民性を多くの人に届けようと思っています。

執筆:スタッフ くりのさやか


【オンライン講座】「暮らしの中にある市民性」参加者募集中!

PIECESでは一人ひとりの手元から紡がれていく「市民性」に着目しています。市民性はどんな風に育まれていくのか、わたしたちの暮らしにはどんな市民性があるのか、参加型ワークショップを通じて参加者とともに考えます。

【講座概要】

日時:2024年12月11日(水)12:00-13:30
   2024年12月18日(水)19:30-21:00
※どちらも同じ内容となります。お申込みフォームに希望日時をご選択ください。

場所:オンライン(ZOOMを使用します)
参加費:500円(市民性について紹介するミニ冊子付き(PDF版))

【こんな方にオススメ】
 ・子どもたちのために自分にできることを考えてみたい方
・PIECESが伝えている「市民性」について詳しく知りたい方
・「子どもの孤立」という問題に関心のある方
・子どもを取り巻く問題について知りたい方
・PIECESの活動を詳しく知りたい方
・PIECESが主催する市民性醸成プログラムCitizenship for Children に関心がある方

▼詳細や申し込みはこちら
https://mikke-2412.peatix.com/


「子どもとの関わりをふりかえる 【リフレクション体験基礎編】」をスタートしました!

PIECESでは、子どもたちの生きる地域に「信頼できる市民」を増やしたいという想いから、活動を行なっています。そして子どもにとっても自分にとっても心地よい関わりを生むために「リフレクション」という営みを大切にしています。

今回の講座では、5名の方に市民性醸成プログラムCitizenship for Children(CforC)プログラムの大切なエッセンス「リフレクションワーク」を体験していただきました。

PIECESの活動紹介、そしてリフレクションの説明をした後、参加者お一人お一人に子どもや他者との関わりで「ちょっとモヤモヤしたな」「なんでああなっちゃったんだろう」というような場面を思い出していただきました。そのエピソードをもとに、出来事の背景に想いを馳せる問いを投げかけ合うペアセッションを二人一組で行いました。

毎日忙しなく過ぎていってしまいますが、子どもや他者との関わりを少し立ち止まって振り返り、相手の言動や背景にある考えや願いに想いを馳せ、「自分が大切にしたいこと」はなんだったのか、「自分の願い」はどのようなことなのか、それぞれが立ち止まってみつめる時間を過ごしました。

参加者の声

・相手の気持ちを想像したり、自分の気持ちや感情に焦点を当て、相手も自分の気持ちもないがしろにしない、尊重することの大切さに気づかされました。

・自分の価値観を再認識し、またペアーの相手の思考・行動からも学ぶべきところをたくさん発見できた

・ペアの方と少し違った価値観を持っていることが印象的でした。だからこそ新しい発見や、自分もこうありたいなと思い、自分の成長にもつながる時間だったなと思います。

PIECESでは今後も定期的に「リフレクション体験講座」を開催予定です。ご関心ございましたらぜひご参加ください。


CforC動画コース冬期、参加者募集中!

子どもと関わる実践者の講義や質疑応答の様子などをオンデマンドで視聴する「動画コース冬期」の参加者を募集しています。

【募集期間】:10/18~11/14
【こんな方にオススメ】
 ・普段から子どもに関わる活動や子育てをしており、自身の関わり方に迷うことがある
 ・すきま時間を活用して、子どもに関わる専門職の講義を聞きたい
 ・子どもに関する活動経験や予定はないが、子どもを取り巻く環境に関心を持ち、自分にも何かできることがないかと考えている

自分の気持ちを大切にしながら、目の前にいる子どもたちとの関わりに良い変化をもたらしたい。CforCは、そんな思いに応えるプログラムです。ぜひ一緒に学びませんか。

▼詳細や申し込みはこちら
https://peatix.com/event/4162541/


「わたしの中にある市民性 - PIECES活動紹介&ワークショップ-」をスタートしました!

PIECESでは、子どもたちの生きる地域に「信頼できる市民」を増やしたいという想いから、これまで活動を行なってきました。私たちは一人ひとりの手元から紡がれていく「市民性」に着目しています。

今回、PIECESの活動紹介と、私たちの暮らしの中にある「市民性」について考える参加型ワークショップをあわせた「わたしの中にある市民性」を9月12日・25日に開催し、2日間で16名の方にご参加頂きました。

市民性は特別な人や特別な出来事にあるのではなく、毎日の何気ない風景の中にあります。そのことをお伝えし、参加者一人ひとりが日常の中で出会った市民性を見つめ直しました。

自分が住むまちや地域で起きたこと、ご近所さんとの何気ない会話、地域の人も一緒に子育てを見守ってくれている話、地元のお祭りに参加して気付いた自分の想いなど、少人数のグループに分かれてご自身がみつけた「市民性」を語り、感想共有を行いました。

今回ご参加頂いた方に「やさしさのむしめがねBOOK」をPDFでお配りしながら、市民性についてご紹介しました。

参加者の声

・自分の「あり方」について、改めて考えたり振り返ったりする機会になった。

・はじめての参加でしたが、とてもあたたかい雰囲気のなかで、ワークを通じて市民性について考えることができました。

・市民性というのはそんなにかたいものではなく、ほんのちょっと勇気を出すことなのかな、と思いました。

・やさしさのむしめがねや、グループワークで、小さな幸せが地域に溢れていることを改めて感じることができました!

・対話のグラウンドルールに表されているような温かな場が心地よかったです


今後も「わたしの中にある市民性ー PIECES活動紹介&ワークショップ ー」を開催予定です。ご関心ございましたらぜひご参加ください。

(執筆者:佐藤麻衣)