リフレクション

第3回目のリフレクションを開催!子どもとの出来事を振り返り、見えてきた「願い」とは?

自分が見過ごしている感情や思い、子どもの願いはどこにあるーー? 11月1日(日)と5日(木)に、第3回目の「リフレクション」が開催されました。今回の目的は、前回のゼミでの自己覚知を踏まえて、自分の価値観や考え方のクセに気づくこと。合計25人の参加者と一緒に、プロセスレコードを使ったグループリフレクションを通じて子どもとの関わり方を探求していきました。



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◆当日の流れ

自己紹介で最近のハイライトについて共有したあと、①前回の復習 ②グループでリフレクション ③感想のシェアと学びポイント の3つのセクションに分けてプログラムを進めました。


・セクション1 前回の復習

「リフレクションとは何か」や「リフレクションにおける観察と仮説」をおさらいしたあと、自己覚知をすることで自分の価値観を自覚したり、他の人の価値観との違いに気づいて受け入れたりすることの大切さを学びました。


・セクション2 グループでリフレクション

まずは宿題として、最近の子どもとの出来事の中で心に残っている場面を振り返り、プロセスレコードを書いてきてもらいました。グループワークでは、代表者のプロセスレコードを使って「このときのAちゃんの目線や声のトーンはどのようなものでしたか?」「このときの気持ちを形容詞で表現すると、どんな言葉が浮かびますか」といった問いを投げかけたり、仮説を立てたりすることで、参加者同士で価値観や考え方のクセへの理解を深めていきました。ワークの最後には、問いを投げかけた人とグループの代表者が感想を伝え合いました。


・セクション3 感想のシェアと学びポイント

各グループでプロセスレコードを発表してくれた人から、全員に向けて気づきや感想をシェアしてもらいました。その後、今回のリフレクションの学びポイントを共有しました。具体的には、①自分のメガネ(価値観やモノの見方のクセ)に気づくこと②リフレクション時に抱きやすい「不全感」に気がつくこと③一歩踏み込むことへの「ためらい」に気がつくことについて共有し、子どもとのより良い関わり方についての考察を深めました。




◆当日のハイライト

プロセスレコードを用いたリフレクションは2回目でしたが、前回よりも参加者の方からの問いかけが増え、1つの事例を基にさまざまな可能性や仮説に思いを巡らせ合う様子が見られました。ワーク終了後は「自分の考え方のクセが見えてきた」「自分とは違う視点を持つことができた」などの声が上がりました。


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◆感想

以下、参加者からの感想です。

・プロセスコードと質疑応答によって、自分とは異なった視点を認識することができました。リフレクションの時間というのは質疑応答しつつ、プロセスコード上の「その時」を冷静に分析し、さらに深いところにある見えない理由や意味を明らかにするもの。副次的には提供者の行動・感情に皆で肉付けする時間なのではと感じました。良い・悪いをはっきりさせるものではないので、それぞれの尺度でお互いの価値観を認め合え、伝えることができれば更にリフレクションを楽しく有意義に行える。それは同じような方向を向いている相手としかできないので、CforCは本当に貴重だなという感情を抱きました。前回はただただ、難しいという感情で一杯だった中、今回はリフレクションの楽しさを少し感じることができました。



・前回のリフレクションでは、問いを受ける側をさせていただき、今回のリフレクションでは、問いかける側をさせていただきました。受ける側の時は、ぐーっと自分の中に入り、感情を呼び起こす作業をすることで新たな気づきをたくさんいただきましたが、今回は、プロセスレコードを書いた方が感じていたことや行動にフォーカスし、その心の動きを聞き出せるように、グループで丁寧に聞いていきました。「『距離』『距離感』というワードから、自分が思う理想があるのでは、本当はこうしたいという自分がいるのでは」という質問から、その方の生い立ちの話が引き出される場面では、問いの持つパワーを感じました。実践する中では、自分の気持ちがメインになってしまって、何気なく通り過ぎていってしまう場面も、その時の行動や感情を振り返り、書き出すことで深まることが知れ、リフレクションの大事さを改めて感じることができました。

第2回目のリフレクションを開催! 「観察し、仮説を立てる」練習をスタートしました

子どもとのやり取りを振り返った先に見えてくる、自分のほんとうの「願い」とはーー?10月4日(日)、第2回目の「リフレクション」が開催されました。今回の目的は、リフレクションにおける観察と仮説の観点を学ぶことと、プロセスレコードを使ったリフレクションを体験すること。オンラインで、15名の方々にご参加いただきました。

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◆当日の流れ

簡単な自己紹介のあと、①観察と仮説のワーク ②代表者の事例を基にリフレクション ③グループでリフレクション体験 の3つのセクションに分けてプログラムを進めました。


・セクション1 観察と仮説のワーク

リフレクションの目的を振り返ったのち、観察するときのポイントをお伝えし、架空の小学生6年生の子どもについて書かれた3行の文章を読んで仮説を立てる練習をしました。


・セクション2 代表者の事例を基にリフレクション

自己理解や対象への理解を深めるツールである「プロセスレコード」を使って、代表者に自分が経験した子どもとの「場面」を振り返ってもらいました。相手の言動と自分の言動、その背景にある思いを書き出し、それらを客観視して考察を深めたり仮説を立てたりすることで、参加者全員で観察眼や想像力を深めました。
たとえば、「この子がこう話しているときの表情や声色はどのようなものでしたか?」「この発言をしたとき、あなたはどんな気持ちでしたか?」などの問いから、深めていきました。


・セクション3 グループでリフレクション体験

参加者同士、3〜4人のグループに分かれてリフレクションをしました。グループの代表者が発表した事例について他のメンバーが問いかけることで、自分だけでは持ち得なかった視点や気づきを得る時間になりました。ワークの最後には、質問をした人とグループの代表者が感想を伝え合い、思いを共有しました。



◆当日のハイライト

プロセスレコードを用いたリフレクションを体験するのは初めてという人が大半だったため、緊張感を覚えた人も多かったようです。ご自身の経験を話してくださった方からは、他の人からの問いに答えるなかで自分自身の内面に気づき、「心がザワザワした」「見ないようにしていた感情に向き合う機会になった」といったコメントが寄せられました。リフレクション終了後も、気づきをSNSやnoteなどで発信したり、Slack上でお互いに感想をシェアし合う様子が見られました。


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◆感想

以下、参加者からの感想です。


・リフレクションを通じて、目の前の現象を言葉にするときには主観の解釈が入っていることを常に意識しながら様々な角度から観察し、多面的な見方ができるように心がけたいと思った。自分の解釈は、自分の経験や価値観、想い、願い、環境等が多分に影響する。だからこそ、少しでも感じられる、見えることを増やしたい。そのためには、いろんなことに興味関心を持ち、たくさんの経験、研鑽を積んでいかないと…と思った。


・モヤモヤした事例を振り返り、みんなに頭を抱えていただいたリフレクション。「あの時なんであんな風に言ってしまったのか」「目の前のあの子をもしかしたら傷つけてしまったのでは」など(良い悪いを判断するものではないとわかっていつつも)、思っていた以上に心がチクチクしました。それでも、その気持ちは気持ちで自分の中でグッと受け入れ留めておき、新たな視点に気がつけたのは結果的に大収穫です。実は、こう思えるまではなかなかしんどく、丸一日くらい時間がかかってしまったけれど(笑)、CforCの場であったおかげで安心して味わえたなぁと思います。ひとりでは味わえない、とっても豊かな経験でした。


・今まで私が経験した子どもや社会の事を学ぶ場では、参加者それぞれの思いを共有することはあっても、その思いの裏にある感情を共有することなどありませんでした。私には、自分の感情を出し他のメンバーと共有することは少し戸惑いの残ることですが、このCforCで出会ったメンバーやスタッフの方々とそれぞれの思いや感情を共有し合い、自分の感情を大切に見つめ、共有した新しい感情として生まれ変わらせ、これからその心で子どもの心に寄り添い見守る事ができれば幸せだと思います。



第1回目のリフレクションを開催! 対話で見えた「子どもと自分の願い」とは…?

PIECESが運営している「Citizenship for Children2020」探究コースの特徴の一つが、「講座」「ゼミ」そして「リフレクション」がセットになっていること。9月10日(木)、ついに第1回目の「リフレクション」が開催されました。今回の目的は、リフレクションの大切さを知ると同時に、リフレクションとは何かを体感すること。オンラインで、24名の方々にご参加いただきました。

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◆当日の流れ

簡単な自己紹介を行ったのち、「知る」「体験」「共有」の3つのセクションに分けてリフレクションを進めました。

・セクション1 リフレクションについて知る

ある子どもの例を参考に、目に見える言動の背景にある子どもの願いや価値観はもちろん、自分自身の要求や願いを理解しようとし続けることの大切さを共有しました。そのうえで、PIECESがリフレクションにどのような目的を置いているのかをお伝えし、具体的な方法や注意点をシェアしました。


・セクション2 ペアになってリフレクションを体験

参加者同士、2人組のペアになってリフレクションを体験してもらいました。「個人ワーク」の宿題を基に、最近あった子どもとの出来事のなかで心に残っている場面について「相手は何を考えていたのでしょうか?」「あなたはどんな感覚・気持ちでしたか?」など11の問いを投げかけ、子どもと自分の願いに気づくための振り返りを行いました。


・セクション3 みんなで感想を共有

リフレクションを通じて感じたこと、気づいたことなどを全員で簡単に共有しました。

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◆リフレクション中の様子など

リフレクションを行うのは初めてという方が大半でしたが、参加者からは「リフレクションの意味や価値がわかった」というコメントが複数寄せられました。また、ペアになって問いかけ合うことで新たな発見や気づきがあったという声も目立ち、終了後もオンライン上で参加者同士が活発に感想共有をする様子が見られました。日直をお願いした参加者の方からは、「対話によってステップバイステップで、着目観点をずらしながら振り返る手法によって、深い気づきに到達できたり自分の思考パターンに気付いたメンバーが多かったようです」とのコメントが寄せられました。

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◆感想
以下、参加者からの感想です。

・ペアワークをした人とともに、もっともっと素の、裸の自分でいなくちゃ、というベクトルが一致したのが面白かった。少し時間が経ってジワジワ上がってきたのが、自分の中では価値が低いと思っていた活動が、実はひとりの子どもにとっては大切な機会になったかもしれない、という気づきでした。場の空気、考え、フレームがどうだろうと、そこに来る子どもがいる以上、貴重な場になりうること。そこに与えうる自分のbeingに自信を持て、という言葉が降ってきました。また、もっと子どもと共にいる場での自分の一挙手一投足を観察しなければ、と思いました。感情の現れを、体感する。しかも不安定さをちゃんとキャッチする。言語化されない揺らぎを感じ、あるがままに抱きしめる。楽しみます!

・初めてのリフレクションでしたが、とても新鮮な体験でした。反省会はよくあったのですが、それとは全く違っていて興味深かったです。感情や願いについてまで想像することが、相手を思いやることにつながるのでしょう。自分のことについても、話をすることで「そうか、自分はこういうことを感じて、願っていたのだ」と気づいたのはとても新鮮な感覚でした。最後の質問の「もう一度同じ場面に遭遇したらあなたはどうしたいですか?」で自分のしたいことが発見できたので、同じような機会に会えるのが楽しみです。