子どもの日常を支える市民向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」で大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたCforCコンソーシアム。
昨年11月より参画団体同士の知見共有の場として「まなびの会」をスタートしました。
現在はそれぞれの活動紹介を中心に、まなび・混ざり合う場づくりを進めています。今回は、1月と2月に開催したまなびの会についてレポートします。
第2回まなびの会(1月)
一般社団法人We are Buddiesの加藤愛梨さんより、団体の活動事例や「市民性」を切り口にご自身の経験や想いについてお話いただき、参加者同士での感想共有や対話をおこないました。
We are Buddiesが取り組む「バディプログラム」は、子ども(5~18才)と大人ボランティアが2人組のバディとなり、月に2回程度、2人で遊んだり話したりしながらフラットな信頼関係を築いていきます。
PIECESでは、大人ボランティアに向けた研修プログラムを監修し、お互いにとって健やかな関係性を築くための基本姿勢を学べる動画やツール等を提供しています。
対話の中では、大人と子どもが対等な立場から、且つまっさらなところから信頼関係を築いていくことの面白さに触れつつ、1人でその子どもと向き合う中で経験する葛藤や悩み、喜びは修行のようでありギフトのようなものになっているというお話がありました。
「課題を解決する為ではなく、人と人がつながることが、結果として子どもの孤立の解消につながっている」という言葉には、まずは自分の手元からできることを始めてみよう、そんなメッセージが伝わってきました。
第3回まなびの会(2月)
合同会社ライフイズの影近卓大さんより、団体の取り組みや日頃より大切にしている事業への想いについてお話いただき、参加者同士での感想共有や対話をおこないました。
ライフイズは「日常生活の景色を多様にする」をビジョンに掲げ、多摩地域を中心に訪問看護や医療的ケア児・重症心身障害児を対象としたこどもデイサービス、また多摩ニュータウンの団地商店街にある設置する福祉事業所「+laugh(アンドラフ)」等を運営しています。影近さんとはCforCプログラムへの受講をきっかけに出会い、現在はCforC修了生の立場としてプログラム運営にも携わっています。
「+laugh」では、CforCプログラムからの気づきから駄菓子屋やフリースペースを併設しました。それにより、利用者と地域の人たちが出会おうとせずとも自然な形で出会い、挨拶や関わりが生まれ、気づけばお互いを名前で呼び合う人と人とのつながりや関係性が育まれていると言います。
「障害の有無によらず、誰しもがそこにいる事が当たり前になる地域づくり」という言葉には、お互いの在り方が尊重され、優しいまなざしに溢れた地域の在り様がまざまざと思い浮かびました。
CforCコンソーシアムとは
PIECESでは、「市民性の醸成」を掲げて、子どもの日常を支える市民や非専門職の支援者向けの学習プログラム「Citizenship for Children(CforC)」を運営しています。CforCコンソーシアムは、CforCで大切にしている想いに共感いただく全国各地の団体や機関、自治体、企業の方々と協働し、各地域で市民性を育む活動を広げていくことを目的に立ち上げたコンソーシアムです。
本コンソーシアム事業では、公益財団法人トヨタ財団より3年間で約1,800万円の資金助成をいただいてます。
今後も「まなびの会」は、定期的に開催を予定しています。ご関心のある方はぜひお問い合わせください。
◆参画団体の皆さま(6団体※あいうえお順、2024年3月時点)
一般社団法人We are Buddies(東京都)
合同会社ライフイズ(東京都)
さきちゃんち運営委員会(東京都)
社会福祉法人高島市社会福祉協議会(滋賀県)
特定非営利活動法人セカンドリーグ茨城(茨城県)
日本生活協同組合連合会(東京都)
執筆:CforCコンソーシアム推進担当 村山 裕紀