こんにちは、PIECES理事/事務局長の斎です。
先月、法人設立6周年のタイミングで、「6周年に寄せて~事務局長からPIECESに関わる皆様へ~」というメッセージをお届けしました。
するとありがたいことに、個別のメッセージやSNSで感想をいただくことができました(感想を寄せてくださった皆さんありがとうございます!どう届いていたかドキドキだったので、反応を頂けてとても嬉しかったです)。
その中で、「組織のことについて率直に伝えてくれたのが良かった」というご意見があり、今までいかにキレイな部分だけ発信してきたかという反省とともに、これからは少しずつでも手触り感のある発信をしていければと思うに至りました。
そこで、広報チームに協力をお願いして、今月から定期的に事務局長である斎からのお便りというカタチで、PIECESの事業のことや組織のことを、なるべくリアルにお伝えしていきたいと思います。
ただ、定期的と言っても、無理せず続けていきたいので、よほどのことがなければ「31日(サイの日)」にのみ更新します。31日がない月はお休みです(3月1日はどうしよう…考えておきます笑)。
この発信がPIECESにとってプラスになるかは一旦脇に置き、率直さを大切に続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします(とはいえ、私のことは嫌いになっても、PIECESのことは嫌いにならないでください…)。
組織の成長とカルチャー・価値観の伝播
今月7月から、PIECESには新たに有給スタッフ1名、学生インターン2名が仲間として加わりました。これで現状では、8名の有給スタッフ、15名のプロボノ・インターン、4名の外部役員が日々の運営に参画していることになります。加えて、メイン事業のCforCでは、昨年度までにプログラムを修了した15名の修了生が今期は運営側として参画しており、そこまで含めるとスタッフの数も40名を超すまでに至っています。
設立当時は5名に満たないメンバーだったことを考えれば、これだけ多くの仲間とともに活動ができていることには感慨深いものがあります。先日も、今期のCforCに関わる運営スタッフのキックオフミーティングで、20名近いメンバーが画面越しに集まっていた景色を見て、ぐっとくるものがありました。
その一方で、メンバーの増加を諸手を挙げて喜んでればいいかというと、そんなことはありません。特に、PIECESのように、活動の先に明確な課題解決や分かりやすい旗を立てていない組織にとっては、PIECESとして大切にするカルチャーや価値観を、新しく加わったメンバーに同じように大切にしてもらえるかが、組織づくりにとっては重要な要素となります。
現在PIECESでは、4つのコアバリューを掲げています。
①自己と他者を尊重するコミュニケーションを心掛ける
②多様な価値観に耳を傾ける
③こころから動く
④ひらかれたweのマインドを持つ
(詳細はこちらからご覧いただけます)
一人ひとりの個性や異なる価値観を尊重しつつも、PIECES人としての共通するカルチャーや価値観をいかに伝播していくか。軸をぶらさず活動を継続する上では、重要な課題だと考えています。
露呈してきた組織の課題
では、これまでそのための取り組みはうまくいってきたのか、という話になりますが、ご想像通り必ずしもうまく進めて来れたわけではありません。というより、正直なところ、1年くらい前まではほぼ何もできていませんでした。
先ほど「特に、PIECESのように・・・」とあたかもやってて当たり前のように書きましたが、当初から頭ではそう思いつつ、なかなか施策レベルにまでは落として来れませんでした。
それでもある程度PIECESに加わった時点で、深いレベルでカルチャーや価値観を共有できていたメンバーが多かったこともあり、さほど大きなハレーションが起きるには至りませんでした(その意味では、2020年以前に加わり、ほぼ何のサポートもないままに今もなお継続くださっている皆さんにはホントに感謝の気持ちしかありません…)。
ですが、徐々に関わるメンバーが増える中で、採用後ほどなくして、カルチャーが合わないことがきっかけで辞めてしまう方、なんとなくフェードアウト気味になってしまう方も出てくるようになりました。
特に非営利組織での経験がない方とのコミュニケーションでは、それぞれの当たり前が当たり前でない感覚、こちらの伝えたいことがうまく伝えられないことで生じる認識のズレなどから、組織に対する不安や不満を募らせてしまったように思います。
新たに始めたオンボーディングの取組
そのようなことを経験する中で、いよいよこのままではいかん、ということでスタッフのオンボーディングに着手するようになったのが、およそ1年前です。
(念のため、「オン・ボーディング」とは、新たに組織に加わったメンバーがスムーズに組織の一員になるために行う一連の施策のことです。「船や飛行機に乗っている」という意味の「on-board」からきているようです)
PIECESの場合、圧倒的に「Doing(何をするか)」よりも「Being(どうあるか)」が大事と考え、試行錯誤をしながら現状では後者を軸とした下記のようなステップを踏むようにしています。
<Step1>レディネスづくり、認識の枠組みを揃える(加入後1週目)
時代変化と世界に対する認識
PIECESの歴史
PIECESのスタンス・大事にしていること
上記を踏まえた対話セッション
<Step2>Doing(業務)の理解をする(加入後2週目以降)
各事業の全体像と会議体
役割と業務
対話セッション
これまでのその人の仕事史や今後のキャリア
得意なこと・苦手なこと(チームで働く上で共有しておきたいこと)
新しく挑戦したいこと・変化したいこと・変わらないこと
<Step3>Beingをお互いに深め合う(加入後毎月1回×3か月)
対話セッション
今感じているギャップや違和感、FITしていること
大切にしたいことを大切にできているか
今後の業務の進め方や内容についてのすり合わせ
と、これだけ見てもあまりイメージは湧かないかもしれませんが、ざっくりこんな感じで進めています。これらの取組の成果が出るのか否かは、まだもう少し時間をかけて検証していけたらなと思っています。
「いやいや、もっとこうした方がいいよ!」「へぇ~、意外とちゃんと考えてやってるんだね」などなど、皆さんからの忌憚のないご意見お待ちしております。
さて、今回は、事務局長である斎からのお便りを始めたよ、それからオンボーディングに取り組み始めているよ、というお話をさせていただきました。
前回に続き、非常に長くなりましたが、最後まで読んでいただいた方がいらしたらとても嬉しいです。
それでは、まだまだ暑い日が続きそうですが、くれぐれもご自愛くださいね。