2021年7月から始まったCitizenship for Children 2021(CforC)ですが、PIECESメイトをはじめとするたくさんの方々に支えられ、無事終了することができました。
CforCは、子どもと自分と地域にとってのwell-beingを実現するために、仲間とともに心地よく迷いながら、自分なりの市民性を探求するプログラムです。今年度は新たな体制として、みつめる・うけとる・はたらきかけるという市民性発揮の3視点に沿ったコースで開催しました。
みつめるコース 参加者64名
7月から3ヶ月間実施したみつめるコース。『同じ志を持った仲間とともに、子どもに心で応えるためのまなざしを学ぶ』ということに重きを置き、自分自身や子どもの感情、地域や社会の出来事をありのままにみつめていくためのまなざしやマインドセットを探求し、子どもと自分、地域のwell-beingを実現するためのベースとなるエッセンスを、講座とゼミで学びました。
うけとるコース 参加者4名
みつめるコース修了後、『安心できる仲間と、発見したり葛藤したりしながら、私らしい「優しい間」を問い続ける』ことを学ぶ、うけとるコース。みつめるコースの内容に加え、リフレクションを通して、目の前の子どもの感情や願いに目を向けると同時に、自分自身の感情や願い、価値観にもじっくり向き合うプロセスを体験していきました。
はたらきかけるコース 参加者30名
みつめるコース修了後、『わたしたちのうけとった違和感や想いを、形にすることで優しい間のあふれる地域へ』と目指していく、はたらきかけるコース。みつめる・うけとるコースの内容に加え、実際に自分も子どもも生きる地域で自分らしいアクションをしていくために、まちの資源の活かし方やコミュニティづくりについて探求していきました。
CforCに関する記事はこちら!
参加者の声
今年の参加者から以下のような声が届いています。
“beingを受け入れてくれる“雰囲気はCforCのゼミにもあるなと感じました。うまく話せなくてもいいし、きれいにまとめられなくてもいい。モヤモヤがあっても大丈夫。自分が感じたことをありのままに聴いてくれるクラスのメンバーに、初回ゼミとは思えないくらいの安心感を感じました。(20代・大学生)
ゼミの中で行われた自己覚知ワークでは、同じグループの方の考え方の背景や価値観が分かるのが楽しく、それを共有した後の空間は何だか安心できるなと感じました。私自身も、このワークを通して「自分から生きづらさを他人に伝えるのが難しい子どもたちに寄り添える人でありたい」という大事にしていた価値観を思い出し、言語化することができました。(20代・福祉職)
回を重ねるごとに心や体の感覚が自由になるのを感じました。今まで福祉職として「心を自由にしたら頭が働かなくなる。良い支援が出来なくなる」と、必要以上に自分を戒めてきたのかも知れません。(20代・福祉職)
活動の中で子どもから重大な悩みを打ち明けられたスタッフがいた時に、そのスタッフもどう回復していくのかということも考える機会になりました。(30代 / 地域活動・任意団体)
これまでは子どもの友達の親御さんたちやご近所さんなど接点はあるけど、そこまで関わってない人たちと、もっと仲良くなりたい、「もっと次に話せるようには...」と思っていました。今はあんまり考えすぎずに、親御さんたちや小学生にも話しかけるようになりました。(30代・会社員)
子どもたちへの声かけや同じ職場の大人たちの距離の取り方を、よく見るようになりました。これまでは「自分がどうするか」意識してきていましたが、CforCを受講して、人が言っていることの背景をこれまで以上に考えるようになりました。(30代・病院・学校・福祉施設スタッフ)
参加者の変化
市民性の発揮の仕方は人それぞれです。それでもプロジェクトを立ち上げたり、何か大きい活動をしなければいけないと感じ、「自分にできることは何もない」と思ってしまう人もいます。
CforCを通じて「自分にもこんなことができるかもしれない」「自分ができることをやっていこう」という人が増え、市民性発揮のグラデーションが生まれ始めています。
今年の参加者からは、今後こんなことをやってみたい!という声が上がっていきました。
不登校やまちの人たちが集まれる居場所をこれからつくりたい
普段関わっている子どもたちと社会との接点をつくっていきたい
ボランティア活動で出会う子どもたちだけでなく、まちの子どもたちにも関わろうと思う
大きいことではなくとも、プロボノやまちで自分ができることをやっていきたい
現在CforC2021の報告書を作成しています。より詳しい報告を掲載予定ですので、楽しみにお待ちください!