講演・研修報告レポート|『子どもの声を聴く』講演・研修を開催しました

君津市で行った講座で代表理事小澤が参加者と対話する様子

子どもが一人の人として大切にされる社会にー
私たちPIECESでは、子どもたちの周りに信頼できる大人を増やしたいという想いから活動を行っています。
子どもたちの声を聴くとは、どういうことか。 子どもの言動や行動の背景にどのように目を向けていけば良いのか、子どもに接するための大切なマインドを研修・講演にてお伝えしています。

「私たちの地域でも、研修・講演を開催してみたい!」
そんなご要望がございましたらhttps://www.pieces.tokyo/seminar までお問い合わせください。

今回は最近実施した講演・研修の様子をご紹介いたします。

【千葉県君津市】子どもの小さなサイン、どう受け止めていますか?

子どもを取り巻く現状や子どもたちの声を紹介し、子どもの権利条約、心の健康とウェルビーイングな状態について具体的な事例を交えながら説明しました。
子どものサインに気付くためには、大人はどんな声かけをしたら良いかを考えてもらうために、子ども役、大人役に分かれてもらい、それぞれの立場から考えるロールプレイングをして頂きました。

<参加者の声>

・一人の教員としてまた1人の親として今回の講座は大変勉強になりました。自分はちゃんと避難場所になれているだろうか?安心基地になれているだろうか?と考えました。
感情を受け止めること、体験を共有することを大切にしていきたいと思いました。「話してくれてありがとう」、「教えてくれてありがとう」の言葉をたくさんつかえるように聞く力をもっと鍛えていきたいです。

・親として、教師として、市民として、立場により、子どものサインに気付くのは様々だと感じた。サインに気付いた時の働きかけがどうするべきか、ケースバイケースだと思うので、自分磨きをし、アンテナを高くしていきたい。焦らず、子どもの心の奥にある声を聞くことのできる人間(大人)となりたいと痛く感じました。
小澤先生の子どもを見守る温かいお話に心動かされました。ありがとうございました。

・教員として(仕事として)子どもたちと関わってきたものの、市民として子どもと関わることがいままでなかったと痛感させられました。
地域の子どもとあいさつでもしっかりして、見守られているという安心感を作り上げていく大切さを学ぶことができました。また、子どもたちに聞き取りをする際にはどうしても理由をすぐに聞かなければならないという意識から子どもたちにストレートに聞いてしまうなと感じました。よりよい言葉を引き出すには、子どものタイミングも大切にしてあげたいと思います。

【人権問題学習講座】
テーマ:子どもの小さなサイン、どう受け止めていますか?~やさしい ’つながり’ があふれる社会をめざして
日時:2023年9月27日(水)14:00-16:00
主催:君津中央公民館生涯学習文化課・学校人権研究協議会共催
場所:君津中央公民館(千葉県君津市)
参加者:小中学校人権担当教員および市民の方 約30名

【日本財団様】子どもの権利とウェルビーイング~子どもの心の健康を支える~

公益財団法人日本財団様では、「すべての子どもたちが未来への希望を持ち、安心して過ごすことができる「子ども第三の居場所」を設け、全国へと拡げています。今回は「子ども第三の居場所」を運営する事業団体に向けた研修にて、小澤いぶきがお話しました。

子どもを取り巻く現状や子どもたちの声を紹介したのち、子どもの心の健康、ウェルビーイングな状態について説明しました。子どもの発達の段階、子どものレジリエンス・力を大切にした関わりをお伝えし、テーマごとに少人数のグループ対話を実施しました。

グループ対話では「子どもたちの権利やウェルビーイングに対して、今すでにやっていることや、これからできることはなんでしょうか?」、「自分たちが日常で行なっている子どもにとっての肯定的な体験には、どのようなものがあるでしょうか?」、「自分たちが工夫をしている子どもへの姿勢やコミュニケーションにはどのようなものがありますか?」など、小澤から参加者の方に問いをいくつかお渡しし、グループで意見を出し合いました。

<参加者の声>

・日々の、些細な声掛け等が、子どもの安心感や居場所としての安心に繋がる。
事実を丁寧に聞く、傾聴する。出来ない事より、出来る事に着目する。言葉だけでは無い子供の声を聞く。とても、大切な事をたくさん学びました。ありがとうございました。

・子どもの言葉と願いは一致してるとは限らないって、本当にそうだなと思いました。
もっと本当の心の中を知れるように、一緒に過ごす時間を大切にしたいと思います!

・支援者よがりの支援ではなく、子どもの意見を傾聴し、そのお子さんが本当に必要としている支援を考えていく事が必要であり、それ自体が子どもの権利を守ることにつながっているように感じました。

・子ども権利について今まで意識したことが無かったな。と思いました。子どもの意見を聞いたり気持ちを大切にしたり、大人の思うレールに添わせない事は、当たり前だと思って関わっていても、その子にとっては実際どうなのか…。と思った時に、子ども達にも、子どもの権利を知らせておく必要があるなー。と感じました。
拠点自体はまだ始動していないですが、子ども達と関わっていく中で、「自分の意見や気持ちを言っていいんだよ。」「大切にされる。守られる。は当たり前なんだよ。」等、日々の生活や気づきの中で伝えていけたら良いな。と思いました。大人との関わりの中で自然と身についたり、気づいたりできる環境ならいいが、そういう環境ばかりではないかもしれないので、知っておくって大切だと思いました。

【日本財団子ども第三の居場所研修】
テーマ:子どもの権利とウェルビーイング~子どもの心の健康を支える~
日時:2023年10月4日(水)10:00-12:00
主催:公益財団法人 日本財団
場所:オンライン
参加者:「子ども第三の居場所」を運営する団体スタッフ 約40名

PIECESでは、日本の子どもを取り巻く環境やPIECESの取り組み、一市民・一企業という立場でできることなどを知っていただくため、講演や研修などのご依頼をお受けしています。お気軽にお問い合わせください。

執筆:佐藤麻衣