PIECESの主事業、子どもが孤立しない地域をつくる「Citizenship for Children(CforC)プログラム」の成果報告書が完成しました!
昨年2020年、たくさんの応援のおかげで飛躍的に成長したCforCの取り組みを余すことなくお伝えします!
pdfバージョンをダウンロードいただくことも可能です。(ダウンロードはこちら)
代表挨拶:夢でもなく、もしもでもなく
PIECES理事対談「ときに葛藤を味わいながら仲間と『市民性』の醸成に取り組む」
子どもが孤立しない地域をつくる市民性醸成プログラムCitizenship for Childrenとは?
① 基礎知識コース The BASIC Course
② 探求コース The INQUIRY Course
③ プロジェクトコース The PROJECT Course
探求コース修了生インタビュー
みんなの声を集めました「CforCに参加してみてどうでしたか?」
アンケート調査からみえる参加者の学び
協働パートナー団体 特別コラボ鼎談「地域で優しい”間”をはぐくみ続けるために」
CforCに今期助成いただいた企業・財団 / 個人寄付者の皆さま
代表挨拶:夢でもなく、もしもでもなく
わたしが星の毛布に包まれて眠りにつくとき
あなたは陽の光の囁きにのびをするわたしがひんやりと水をすった大地に立ち
あなたに続く空に手を伸ばすときあなたは深く深く水に潜り
わたしとつながる海と一体となるわたしの涙が大河に流れこむとき
あなたの笑い声が宇宙に溶ける違う世界に生きる
わたしとあなたは
ときに痛み
ときに癒え
ときに闇の中で自分を守り
ときに光を求めてお互いを照らす遠くて近いわたしとあなたの間に
地球の音色がひびく近くて遠いわたしとあなたの間に
春の芽吹きが踊り出す
地球のひびきに鼓動を重ね
芽吹きのダンスに身を委ね違う世界のわたしとあなたは
無数のリズムに溶け合いながら
一つになる無数の世界の物語は
ときを越えて
空を越えて
旅をする無数の世界の物語の芽が
ときを越えて森となるときを越えて
空を越えて
あなたとわたしの間に
新たな物語がうまれる今日もまだ見ぬあなたをおもい
あなたへと続く空を見上げる
認定NPO法人PIECES 代表理事
児童精神科医、東京大学医学系研究科 客員研究。精神科医を経て、児童精神科医として複数の病院で勤務。 トラウマ臨床、虐待臨床、発達障害臨床を専門として臨床に携わり、多数の自治体のアドバイザーを務める。さいた ま市の子育てインクルーシブモデル立ち上げ・プログラム 開発に参画。 2016年、ボストンのFish Family Foundationのプログラムの4名に推薦されリー ダーシップ研修を受講。2017年3月、世界各国のリーダーが集まるザルツブルグカンファレンスに招待、子ども のウェルビーイング達成に向けたザルツブルグステイトメント作成に参画。
2. PIECES理事対談「ときに葛藤を味わいながら仲間と『市民性』の醸成に取り組む」
2021年6月に5周年を迎えるPIECES。そんなPIECESを立ち上げから支え、プログラムの中核を担ってきた理事の斎と青木による対談。CforCが生まれた背景や2020年度のチャレンジ、プログラムのキーとなる「葛藤」について。
3. 子どもが孤立しない地域をつくる市民性醸成プログラムCitizenship for Childrenとは?
Citizenship for Children(CforC)は子どもと自分にとってのよりよいアクションやあり方を探求する「市民性」の醸成を 目指すプログラムです。コース全体の流れと、各コースの特徴をご紹介。
Point
「講座」「ゼミ」「リフレクション」「プロジェクト」の4つの柱
2020年度初めてコースを増設(①③を増設)
①基礎知識コース
②探求コース
③プロジェクトコース探求コースは「一般(全国)」「水戸」「奈良」の3クラスで実施
4. ① 基礎知識コース The BASIC Course
2020年度開設の子どもと関わる基礎を学ぶ「基礎知識コース」。2020年、eラーニングで何度でも受講が可能になりました。
児童精神科医やソーシャルワーカー、 まちづくりのプロなど、実践家や専門家による全 6 回の講座をオンデマンド形式で配信。基礎知識コースの受講者は一定期間内ならいつでも、好きな場所で学ぶことができるようになりました。
また、「コース参加者と学び合いたい」という声に応える ために月 1 回、他の参加者と同じタイミングで視聴する時間を設けました。動画を視聴した後には、Zoom上で少人数のグループに分かれて感想や疑問を共有し合い、学びを深めることができる「 感想共有会 」を実施。 オンライン上で講師とやりとりができる質問タイムも設けました。動画を視るだけでは消化できなかったことを解消する機会をつくることで、参加者からは「個人的に感じた疑問をぶつけることができて、とても勉強になった」などの感想が寄せられました。
5. ② 探求コース The INQUIRY Course
基礎知識コースの内容に加え、月1回のゼミとリフレクションを通じて子どもたちとの関わり方をより深めていく「探求コース」。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年度はZoomやGoogle Classroomなどを駆使し、離れた場所にいても仲間と学び合える環境を整えました。
さらに、今期は水戸クラス、奈良クラス、地域横断型の一般クラスという3 つのクラスを設け、CforCの全国展開に向けた動きを加速させました。
ゼミでは「自身の価値観を深ぼる」「地域の社会資源と市民性」など、各回のテーマに沿って少人数のクラスで グループワークを実施。リフレクションでは、事前に参加者に書いてもらった「プロセスレコード」(実際にあった、自分と子どもたちなどとの関わりを客観的に振り返るためのワークシート)を使いながら、対話を通じて自分と相手にとってよりよい関わりかたを見つめるセッションを行います。
6. ③ プロジェクトコース The PROJECT Course
「子どもの孤立」の問題を解決するときに大切なのは、信頼できる他者の存在です。それは家族や支援者との関 係といった固定的なものではなく、子どもの周りに優しい 「間」=信頼できる関係を届けることが子どもの孤立を防ぐとPIECESは考えています。そして、子どもたちの周りに優しい「間」があふれる地域をつくるには、私たち一人ひとりが優しい「間」をつくる主体になることが大切だと感じています。
そこで今期は探求コースの修了生を対象に、新たなプロジェクトを立ち上げ、自分なりのアクションを探求する「プロジェクトコース」を新設しました。このコースを通じて、水戸クラスから4つ、奈良クラスから2つ、一般クラスから3つ、計9つのプロジェクトが誕生。必要な知識や考え方を学ぶ月1回の「研修」と、対話を通じて内省と探求を深める「間の発酵所」を通じて、それぞれの地域で優しい「間」をつくろうと取り組んでいます。
7. 探求コース修了生インタビュー
CforC受講生には様々なバックグラウンドを持ったメンバーがいます。
ここでは今期探求コースを修了したお二人にインタビューを行いました。
CforCに参加したいと思ったきっかけや、自分自身の変化、得られたもの、立ち上げたプロジェクトなどについてお聞きしました。
8. みんなの声を集めました「CforCに参加してみてどうでしたか?」
CforC修了後に実施したアンケートから「参加してみてどうだったか」生の声を集めました。
①公開講座について
・「子ども」を共通項にいろんな属性の人の話を聞けたのが面白く、子どもを多角的に捉える材料になった(大学生・18-24歳)
・オンラインで自由な時間に見ることができるので参加しやすかった。講座の流れが、次第に実践に向かうように作り込まれており、具体性が高まっていく感じがよかった(経営者・25-34歳)
②ゼミについて
・初回のゼミの導入で、みんながあれほどすぐに自己開示を始められたのは魔法を見るようだった。あれがあったこらこそ、全体の深い学びにつながったという気がしています。来年も再来年も、あの魔法の時間が生まれてほしい。(会社員55-64歳)
・効果的なメゾットを使って、体験しながら理解できるように工夫がされていました。自分のような未経験者でも楽しく参加でき、たくさんの気づきが得られてよかったです。(自営業・65歳以上)
③リフレクションについて
・優しくみんなが受け止めてくれる空間だからこそできることだと感じます。いろんな問いを投げかけてくださることで、すごい気づきがあるのでよかったです。(大学生18-24歳)
・質問して気づくこと、質問されて気づくころ。一つの場面をいろんな方向から見ることで、子どもに対する見方が変わったように感じるのは、リフレクションのおかげだと思っています。(自営業・35-44歳)
④プログラム全体について
・自分史上、最高の学びでした。出会うべくして出会った。自分の回り道はここに来るためだったのか、と思えるぐらい。このプログラムをよくしていくために。今後も引き続き関わっていくことが私の希望ですし、感謝の証しだと思っています。(会社員・55-64歳)
・スタッフの方々がとても丁寧な関わりをしてくださるなと感じました。人を大切に、優しい「間」が生まれるような関わりをしてくださっているんだなと感じる6ヶ月でした。(大学生・18-24歳)
9. アンケート調査からみえる参加者の学び
実際にCforC のプログラムを受ける前と受けたあとで、参加者にどのような変化があったのかを確かめるためにアンケート調査を実施。ここでは、その分析結果をご紹介しています。
Point
・子どもへの関わり方や自分の生き方に変化が生まれている
・「知識」「関わり方」「自己理解」「マインドセット」全てのカテゴリで有意差。質も向上している
・自分自身の行動の変容、関わる子どもの変化が実感されている
10. 協働パートナー団体 特別コラボ鼎談「地域で優しい”間”をはぐくみ続けるために」
CforC2020「探求コース」の水戸クラスと奈良クラスは、地域で取り組みを続けるNPOとともに展開しました。ここでは2020年12月に行っ たFacebookライブ鼎談の内容を基に、各団体の活動内容やPIECESとの協業に込めた想いなどをお伝え。
NPO法人セカンドリーグ茨城 理事長 横須賀聡子さん 、認定NPO法人Living in Peace 理事 伊勢巧馬さん 、PIECES事務局長 斎 典道 の鼎談です。
11. CforCに今期助成いただいた企業・財団 / 個人寄付者の皆さま
CforCは本当に多くの企業・財団・個人支援者の方々に支えられ、実施することができています。
改めてご支援を本当にありがとうございます。
2020年、事業規模は前年比約3倍に。全国展開へ大きく飛躍した1年間を支えてくださり、本当にありがとうございました!
Special Thanks
株式会社大和証券グループ本社 様
公益財団法人パブリックリソース財団 様
Water Dragon Foundation 様
継続寄付339名のみなさま
単発寄付317名のみなさま
制作協力
ディレクション:瀬戸久美子
デザイン:長谷川真澄
写真:吉澤健太、古立康三
イラスト:細野由季恵
CforC実施報告会を開催!
CforC報告会では、こちらの報告書の内容に加え、生の声やプログラムの雰囲気がわかる時間にします。CforCプログラムが目指していることと昨年までの成果をお伝えし、プログラムを受講された方だけでなく、関心を寄せてくださるお一人お一人と子どもの周りに優しい「間」があふれる地域を共に育んでいくための一歩を見つけられたらと思います。
◆当日のコンテンツ(予定)
PIECESとCitizenship for Childrenの歩み
Citizenship for Children2020(水戸・奈良・全国横断)の活動報告
市民として、PIECESメイト(寄付者)として共にできること
当日はCforC運営メンバーはもちろん、修了生も参加し、実際受講してみての感想や得た学び、変化したことなどありのままの言葉でお伝えします。
いつもPIECESを応援してくださっている方も、初めてPIECESを知る方も、CforCに興味がある方も、ぜひご参加いただけたら嬉しいです。スタッフ一同、皆様のご参加を心よりお待ちしております!
(アフタートーク 15:30-16:00を予定しています)
参加費:無料 / 寄付付きチケット(3,000円、5,000円、10,000円)
開 催:オンライン(zoom)
主 催:認定NPO法人PIECES
問い合わせ:event@pieces.tokyo
申し込み:https://cforc0424.peatix.com/