遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
寒さが続く中、体調を崩されたりしていないでしょうか?
心身の調子も一人ひとりの状況も社会や周囲と呼応し、社会や自然の影響を受け揺れることが自然なことだからこそ、不調の時もそうでない時も、誰もがなんとかなるような信頼ある社会を今年も手元から育みたいと思いながらこの文章をかいています。
昨年も、様々なことが世界や日本で起こった年でした。危機が起き続ける中で、今起こっていることに身体が動く自分と、お互いの尊厳が大切されながら共存可能な社会への変容を後押ししていくために市民性を育み、社会の土壌を耕すことをより早く進めたくなる自分と、様々な葛藤を個人としても持ちながら活動していました。
そのような中で、寄付を継続してくださったり、一緒に広げたいという言葉をいただいたり、これを読んでくださっている方々のおかげで、PIECES の活動を進めることができました。本当にありがとうございます。
PIECESが大切に育んでいる「市民性」は、人が人として社会に開かれていることで、一人ひとりの尊厳を大切にしあえる土壌でもあります。
忙しない日々、明日がどうなるかわからない社会の中で、誰かのちょっとしたサインやニーズが見過ごされたり、自分の様々な感情や願いに封をして、誰もが命ある一人の人であることが見えづらくなることもあるかもしれません。
一方で、ちょっとした誰かのサインに誰かが応答し、手を伸ばす振る舞いによって、お互いのことを気にかけ合うあたたかな循環が生まれたりもします。
バスの中での声かけから生まれた、助け合いの連鎖や柔らかな空気
目があった時の微笑みに心が緩み、自分の身近な人への声かけが和らぐ瞬間
目に見えない空気や文化は、私たちのまなざしをまとって変化し、巡り巡って誰かに影響を与えます。
暮らしや社会の中に、人が人として心や声を交わし合い、ふと力を抜いて世界を見つめるような、心がゆるみほどける「間」があちこちに生まれていたら、明日もここにいて大丈夫、なんとかなると感じられる社会が徐々に広がるのだと思います。
今年も子どもと共に、子どもの暮らしの近くから、人が人としてまなざしや心を交わす「間」を育み、社会に市民性が熟していくうねりを、皆さまと共に育んでいけたらとても嬉しいです。
10年後に、今日この日があったから、あの一年があったから、今お互いを大切にしながら暮らせているね、と目の前に広がるお互いの尊厳を大切にしあう風景を共有できると信じて、その道を共に耕す広がりをつくる一年にしていきます。
皆さまにとって、あたたかな一年になりますように。