奈良県生駒市にて、PIECESのCitizenship for Children(CforC)プログラムのコンテンツであるリフレクションを用いた研修を行いました。(地域活動スキルアップ講座「こどもとの関わり方を振り返る」)
生駒市では、「こどもが地域の信頼関係の中で育ち、願いや希望を安心して表現しながら、人生を選択できるまち」を目指して、子育てを社会に開き、家庭の中だけで完結させなくてよいまちと地域でこどもが育つまちづくりを進められています。
令和7年度は、子どもの声をきくための大人のマインドセットについて取り組まれるとのこと。そんな中で同市職員のみなさんが、PIECESの取り組みに共感してくださり、声をかけてくださいました。
今回は子どもの声をきく施策を進めるにあたり、まずはその足がかりとして、すでに子どもに関わる活動をしている市民の方に向けてリフレクションを体験していただきました。
リフレクションとは、過去の行動や思考を自分自身で振り返ることで、自身の行動や思考のパターンを客観的に理解することです。CforCプログラム本編のリフレクションは3〜5人のグループ対話を2時間かけて行いますが、今回のように、体験ワークとして取り組みやすいペアワークの形でも学べる講座も実施しています。
リフレクションについて簡単な説明をした後、体験ワークはペアで行いました。事前に書いていただいた「最近子どもとの関わりでモヤモヤしたり、気になった場面とエピソード」をもとに、定型の14つの問いを使ってお互いに問いかけ合い、少しずつ思考や願いを深めていきました。
おひとり20分ずつ、ペアで40分程度のワークと決して長くない時間でしたが、それぞれに自分の心の奥にある感情や思いに触れて、新しい気づきを得てくださったようです。
ワークの後で行ったグループ対話(ふりかえり)でも、「こんなに自分の思いに向き合ったことはなかった」「自分の価値観を子どもに押し付けてないか、自覚的になるのって大切ですね」と感想を教えてくださいました。
具体的には、アンケートや直接のメッセージで下のようなお声をいただきました。一部を紹介します。
<参加者の声>
・自分の価値観を知ることが相手(こども)と対話するために必要だということに、今日で納得した。
・仕事をしていて、自分と全然違う見方や価値観を持っている人に何か言われると、ガーンとなる。でも、そんなモヤモヤが起きた時こそ自分を知るチャンスなんだということが分かって良かった。
・子育てしていて、ついタスクをこなすことやお金の計算をして、大人として正しいことを言おうとしている自分に気づいた。
・リフレクションワークに定型の問いがあることで、問う方も問われる方も、安心してワークができた。「普通なら、こんなことまで相手に問えないわ」っていうことも問うことができるし、問われる方も「書いていることを読んでくれてるだけ」と思えるから安心して話せる。
・相手(こども)だけでなく自分自身の気持ちもちゃんと見る「自己覚知」に目からウロコだった
【開催概要】
生駒市市民活動推進センター「こどもとの関わり方を振り返る」
日時:2025年3月31日(土)
主催:生駒市
講師:泉森奈央・阪口輝恵(PIECESスタッフ)
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